【宝鶏(中国陝西省)=峯村健司】中国陝西省第二の都市、宝鶏市で24日にあったデモでは、「反日」のスローガンに交じって「反政府」が公然と叫ばれた。急ピッチで進められる開発の陰で、汚職や不動産価格の上昇は深刻化しており、中国が抱える問題の縮図が垣間見える。頂点に達した市民の不満は一気に爆発した。 市中心部の公園に24日午後、小雨が降る中、若者ら数百人が集まった。「日本製品をボイコットしろ」「釣魚島(尖閣諸島の中国名)をかえせ」と赤い布に書かれたスローガンに交じって、緑と青の布に記されたものがあった。 「腐敗官僚を倒せ」 「住宅が高すぎる」 参加者によると、最初にデモを呼びかけたのは市内の大学生だったという。しばらくすると数千人の工場労働者や会社員らが加わり、取り締まる警察と大混乱になった。政府批判のスローガンを掲げた参加者はすぐに警察に連行されたという。 再発を恐れた地元当局は25日