2007年の第17回党大会で、習近平は序列第6位の政治局常務委員に選出された。それ以来、胡錦濤後の党総書記に就任することが既定路線となっていた。今回の人事は、その路線をさらに固めるものとなった。 本来なら、習近平の中央軍事委副主席への就任は、昨年の「17期4中全会」で行われるのが順当だった。 胡錦濤主席の場合は、2002年秋の第16回党大会で党総書記に就任したが、その3年前の1999年の「15期4中全会」で中央軍事委副主席に就任している。その前例を踏襲すれば「順当」、という意味である。 習近平のポストは、総書記就任前の胡錦濤と全く同じ国家副主席、政治局常務委員、中央党校校長であり、唯一就任が遅れていたのが中央軍事委副主席であった。胡錦濤の後継者として必要とされるポストを、習近平は1年遅れで今回すべて整えたことになる。 「保守派」のバックアップを得て後継者ポストを手に入れた習近平 中国内部で