まずは岡部さんに、制作中の『ニーア オートマタ』の楽曲をお聞かせいただきながら楽曲作りのイロハについてを説明していただきましたので、その過程をまとめてみましょう。 岡部啓一(以下、岡部):基本的にこのスタジオに籠もって作業していることが多いです。ヨコオさんから“こういう曲を”とイメージを聞いて、こういう感じかな? と曲を作ってみる。それらをオーディオファイルにして、バージョン別に送ってチェックしてもらうんですね。 『ニーア』は1つの楽曲に対し、いくつものバージョン違いが用意されているのが特徴的。ストリングスのみやドラム入り、ベース有り、歌唱のあり/なしなど、ゲームのシーンに合わせたアレンジが施されています。 岡部:作った曲をゲームに入れてみたら「あ、もう少しこうしたい」とか要望が出てくるんですね。『ニーア オートマタ』では開発途中で実際のゲームに実装してみて、より細かくていねいに手を加えて