成長を続ける若者向け小説「ライトノベル」の市場に、出版大手の講談社が12月から新規参入する。「ジャンプ」で知られる集英社とともに、強みの「マンガ」と連動し、シェアの過半を占める角川グループホールディングスに挑む。 ライトノベル(ラノベ)の成長はめざましい。出版科学研究所によると、2009年の文庫全体の販売額は1322億円。うちラノベは301億円と約2割にのぼる。文庫全体の販売額が減少を続けるなか、04年から13.6%伸びている。 人気の理由は、会話中心の読みやすい文章や、イラストを表紙や挿絵に多用した作りにある。作者も若い世代が多く、「萌(も)え」などの現代的感覚が中高生中心に支持された。学校の授業前に読書する「朝読」で読まれることも増えている。 市場を狙い、講談社は12月、講談社ラノベ文庫を創刊する。特徴は「少年マガジン」などマンガを担当する部署に編集部を設けたこと。「ストーリーよりキャ