ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった京都大の山中伸弥教授(50)は8日夜、記者会見で「名目上は2人の受賞ということになっているが、受賞できたのは日本という国に支えられたおかげ。一言で表現するなら感謝という言葉しかない」と感想を述べた。 午後7時55分、記者会見場となった同大本部棟5階に姿をみせた山中氏は、グレーのスーツに同系色のネクタイ姿。胸には記章をつけ、穏やかな表情で会見に臨んだ。 会見では、山中氏がマイクに向けて「あの…」と一言発すると、カメラのフラッシュを一斉に浴び、一瞬戸惑った表情もみせたが、その後は淡々と思いを語った。 山中氏は「無名の研究者にすぎなかったが、国や大学、一緒に細胞をつくった同僚や若い研究者、いつも私を励ましてくれた友人や家族にも感謝の意を表したい」と述べ、「80歳を超える私の母に報告できたのはよかったが、(他界した)父もきっと天国で喜んでくれていると思う」と心