宮城県は25日、東京電力福島第一原発事故を受け、福島県境にある丸森町の2地区の子供を対象に、放射線被曝(ひばく)の影響を調べる健康調査を実施する方針を明らかにした。 同町の耕野(こうや)と筆甫(ひっぽ)の2地区で、子ども約100人を対象に実施。超音波を使った甲状腺の検査や、ホールボディーカウンターと呼ばれる全身を測る装置で内部被曝線量を調べる検査などが想定されている。開始時期や対象となる子供の年齢などは今後、町と協議する。 県が空間放射線量が比較的高い県南部での年間被曝線量を推計したところ、ほとんどの地点で1ミリ・シーベルト未満だったが、耕野地区では4・1ミリ・シーベルト、筆甫地区で2・8ミリ・シーベルトだった。ただ、放射線の国際専門組織は100ミリ・シーベルト以下でがんのリスクが高まるデータはないとしている。