2007年のIT業界を振り返るとき、まず浮かぶキーワードが「SaaS」と「仮想化」だろう。エンタープライズITでは、毎日のように関連ニュースを目にした。この両者、互いに密接に関連しており、コンピューティング環境のメインが次第にオンライン側に移行していることをあらためて感じさせる。 「SaaS」(Software as a Service)は、登場した当初は、「バズワード」(実態が明確ではない、あおり文句)だとも言われたが、この1年で、すっかり市場に根付いてきたようだ。今年のSaaS企業の活躍はめざましかった。 オンデマンドCRMでSaaS分野をリードするsalesforce.comは12月5日、世界での契約数が年内に100万を突破すると発表した。最初の50万に達するまでに7年かかったが、あとの50万は、わずか16カ月という伸長ぶりだ。 12月20日には、NetSuiteが、エンタープライズ