中国・北京で、南シナ海が描かれた地図(2016年6月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/GREG BAKER 〔AFPBB News〕 国際的な仲裁裁判所の判決が南シナ海での中国の権益主張に打撃を与えた。 近隣諸国の軍隊を追い払い、海軍を増強し、さらに人工島を造成することで、中国は何年も前から、南シナ海の広い範囲について曖昧な領有権主張を行ってきた。こうした行為は近隣諸国に警戒感を抱かせ、軍事的な対立に発展している。中国はアジアにおける米国の影響力にも異を唱えている。 そして今度は、オランダのハーグにある国際的な常設仲裁裁判所が、南シナ海に「歴史的権利」を保有しているという中国の主張は無効だとする判決を下した。判決はいろいろな論点を予想以上に幅広く押さえているうえ、非常に明確で、中国はそれに対して怒りをあらわにしている。 この判決は南シナ海の政治情勢を変える可能性があり、長期的には、中国