「資金足りていますか? すぐお貸します!」「車でその日にご融資! 電話は1347××××」「手続き1分、即ご融資」──。中国で使っている筆者の携帯電話には、そんなショートメールがバンバン入ってくる。 中国政府の昨今の金融引き締めで資金繰りに苦しむ経営者に目をつけたのか、携帯に送られてくる広告の発信主は不動産業者から金融業者にシフトした。彼らはいわゆる「地下金融」と言われる民間の貸金業者。「地下」といえども、近年はあたりをはばからず跋扈するようになった。 中国では、親戚や友人間で低金利に融通し合う「民間借貸(民間金融)」が30年以上前から存在していた。 民間金融はもともとは個人間にだけ認められるものだったが、最近は消費者と法人、消費者とその他組織の間にも広がってきた。2000年代前半から、中国では中小企業救済論として民間金融(=地下銀行)のあり方が議論され、そのプレゼンスは増してきている。国