春めいてくると大学院生がそわそわし始める(ような気がする)。そう、学振研究員への応募時期が近づいてきたからである。 正式名称は「日本学術振興会特別研究員」と言う。知らない方のために、制度の趣旨を転載すると以下のとおり。 特別研究員制度は、我が国トップクラスの優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。 要は、優秀な「研究者の卵」(博士後期課程以上)にお金をあげますよという制度である。業績ベースの奨学金と考えてもらって差し支えない。ただ、事実上「ローン(借金)」である旧育英会の「奨学金」とはちがい、完全に「給与」として支給される。そのため、旧育英会「奨学金」とは比較にならないほど、狭き門である。たとえば、DC1では毎年、全国のあらゆる分野の院生のなかから数百人程度しか採用されない。競争率が非常に高いこと