大型トラックが走るウズベキスタン西部の幹線道路脇で、伝統的な羊皮のコートがつり下げられ、風に吹かれていた。この道路は、かつてのシルクロードに沿うように走っている。PHOTOGRAPH BY JOHN STANMEYER 水が欲しい。3年以上にわたって、私は水を求めて苦闘してきた。 私は徒歩で旅を続けている。最初の人類の足跡をたどっているのだ。旅の出発点となったエチオピアでは、ラクダの水飲み場から、泥水のたまる塩湖まで歩いた。アラビア半島では、重い足取りでオアシスから次のオアシスへと進んだ。 それでも、今回のような目に遭ったことはなかった。地中に埋めておいた補給物資を誰かが掘り当て、盗んだのだ。私にとっては貴重な60リットルの水もなくなってしまった。 ここはカザフスタンからウズベキスタン南部にかけて広がるキジルクム砂漠。シルクロードを移動する隊商の命を2200年以上にわたって次々と奪ってきた
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