北朝鮮出土からは確認 弥生時代の3遺跡から出土したすずりとされる板石に付着した黒い物質を電子顕微鏡で観察した結果、墨特有の「すす」粒子は確認できなかったと、奈良県立橿原考古学研究所の岡見知紀主任研究員が7日までに発表した。黒い物質の特定はできなかったという。一方、北朝鮮などで出土したすずりからは墨を確認した。 近年、九州を中心に弥生時代のすずりが報告されており、岡見さんは、比恵遺跡群、西新町遺跡(いずれも福岡市)、田和山遺跡(松江市)で出土した弥生時代のすずりとされる板石に付いた黒い物質を観察したが、すすの粒は確認できず、墨ではないと断定した。