平昌冬季五輪への北朝鮮参加をめぐり、南北朝鮮の協議がつづいている。だが、これを報じる日本の新聞やテレビの論調は冷淡一色。 「北朝鮮の時間稼ぎだ」「韓国を取り込む戦略」「協議は完全に北朝鮮ペース」「韓国は翻弄されている」「五輪の政治利用だ」......等々、肯定的な意見はほとんど聞こえない。 もちろん、北朝鮮にそうした思惑はあるだろう。韓国・文在寅政権の姿勢がやや前のめりで、韓国内でも反発や懸念の声があるのは事実。ただ、南北の交流と対話を支持する声も強く、欧米メディアを含め、日本のメディアの冷淡ぶりは突出している。 推測するに、日本社会に根強い北朝鮮憎しの風潮に加え、慰安婦問題などをめぐる韓国への反発もあるのだろう。朝鮮半島に侮蔑的な空気も、個人的には気になっている。 しかし、冷静に考えれば、今回の南北対話には肯定的な面もある。 まずは平昌五輪の無事な開催。北朝鮮をめぐる緊張が高揚する一方な