■　足跡をたどって 米国のホームページを見て数日後、筆者は堀元官一さんの縁者を探して松山市の睦月島を歩いた。 船着き場から少し行った小山に玉善寺という寺がある。その裏手の斜面には墓地が広がっており、一角には戦没者の墓がいくつも並んでいた。太平洋戦争が、この小さな島にも爪痕を残したことが見て取れた。

１９４５年５月、沖縄周辺での特攻で亡くなったと記録されている陸軍第６０振武隊の堀元官一さん＝松山市睦月島出身＝。その堀元さんに宛てた東京の女学生の手紙が、米国のマーニー・ジョレンビーさんからもたらされた。文面はすべて英文。これは何を意味するのだろうか。２０２３年６月１４日、松山市の愛媛新聞本社でジョレンビーさんと別れた後、筆者は自分の席で考えにふけっていた。 マーニー・ジョレンビーさんから送られてきた女学生の手紙の写真 ■　ウェブサイトの発見 するとその日のうちに、ジョレンビーさんから急ぎのメールが届いた。 「なんと、英語の記事がありました」 メールには米国人が作ったあるウェブサイトのリンクが張られてあった。タイトルは「Kamikaze Images」。日本を研究するビル・ゴードンという人物が、神風特攻隊のイメージが日米で大きく異なっていることを論述していた。 「Kamikaze Imag

潮が引いた干潟で求愛ジャンプや縄張り争い-。国内では有明海と八代海の一部に生息するムツゴロウが繁殖期を迎え、求愛行動が盛んになっている。 雌の気を引こうと雄はピョンピョンと跳びはねてアピール。縄張りに近づく恋敵には背びれを広げて威嚇し、体をぶつけて追い払う。プロポーズが成功すると、寄り添いながら巣穴に消えていく。 保護区に指定されている小城市芦刈町の六角川河口は間近に観察できる撮影スポットで、佐賀県外からもカメラマンが集まる。求愛行動は7月ごろまで続く。（写真と文・米倉義房）

鳥取県内でサーモンの養殖が広がりを見せている。２０１３年に本格養殖が始まった境港市の「活〆境港サーモン」以降、倉吉市の「クラウンサーモン」、琴浦町の「とっとり琴浦グランサーモン」、米子市の「皆生サーモン」の４ブランドが相次ぎ誕生。天然魚の水揚げが減少する中、恵まれた地域の水資源を生かしながら、鳥取サーモンが全国に販路を広げている。 （米子総局報道部・中村和磨） 鳥取県にサーモンの養殖場が集積する要因は、大消費地の関西圏から高速道路で約３時間の好立地であるのに加え、中国山地の冷涼な湧水と日本海の海水の二つの「水」の存在がある。 海水魚のイメージがあるサケ類（サケやマスなど）は産卵は河川で行う習性があり、良質な淡水が養殖に欠かせない。 「活〆境港サーモン」を年間１７５０トン出荷する弓ケ浜水産（境港市竹内団地）は１８年、大山山麓の琴浦町山川に船上山採卵センターを開設。大山周辺の豊富な湧水を使い稚

定置網を破壊したり、市場では値段がつかないなど、厄介者扱いされている近海産のサメを使った「函館サメフライバーガー」を、函館市の海産物卸問屋「福田海産」（宇賀浦町）が開発した。小骨がなく食べやすい点などをアピールし、毎週木曜日に同店で販売している。 発案したのは、同社水産加工工場長の斉藤いゆさん（33）。昨年10月、生後11カ月だった息子の離乳食を作る際、小骨がなく忙しい親でも調理しやすいサメの活用を思いついた。...

これまで、日本人が海外観光地でぼったくられるのが定石だったが、最近では逆転現象が起きているようだ。 「報告が多いのは飲食店の不明瞭会計、ドラッグストアなど小売店での購入数の水増し、そしてタクシーの遠回りです」（都内のインバウンド業者） グーグル口コミやSNSを確認すると、外国人からの被害談も多い。もっとも悪名高いのは、法外な価格で海産物を売る大阪の黒門市場だろう。 「カニ足1本1万円と高額。食べてみたけど、解凍して時間がたっていて臭かった。返金してほしいよ」 同地を訪れるのは主に中国人観光客だが、今では中国SNSで「避けるべき観光地」と紹介されているほどだ。都内繁華街の居酒屋でもぼったくりが横行している。 「浅草や上野、歌舞伎町では今、外国人観光客を狙ったぼったくり店が急増しています。『ビール199円、料理全品399円』などと看板で釣っておいて、会計に法外なサービス料やお通し料を加算するシ

【読売新聞】　熊本市のラジオパーソナリティー、村岡章子さん（５４）が、阿蘇で産出される鉱物「リモナイト」を振りかけて食べる味付け 海苔 （ のり ） を開発した。ラジオ番組の取材で存在を知り、４年がかりで完成させた。鉄分やミネラル分

破綻したレッドロブスター、カムバックなるかはウォール街の料理次第 Anders Melin、Eliza Ronalds-Hannon、Reshmi Basu

スジアオノリの生産が本格化している陸上養殖施設。鎌倉社長は「日当たりもよく、陸上養殖には最高の立地」と話す（写真はいずれも宿毛市の「海の研究舎」） 高知大学発のベンチャー企業「海の研究舎」（宿毛市新港）が、スジアオノリの陸上養殖を本格化させている。かつて国内有数の収穫量を誇った四万十川の天然スジアオノリは、壊滅的な不作が続く。鎌倉秀成社長（４５）は、四万十市で１００年の歴史を持つ老舗の乾物業者から助言を受け、品質の向上に取り組んでいる。 天然のスジアオノリは、四万十川で１９８０年に年間５０トンを超える漁獲量を誇ったが、…

平日休日問わず、店外に行列ができる。目当ての一つが看板メニューの「昆布水つけ麺」（１３９０円）。自家製の中太ストレート麺で弾力があり、盛り付けも美しい。夏こそ味わいたい逸品だ。 まずは、昆布水に漬かり、藻塩がかかった麺をそのまますする。藻塩だけでも麺を食べ切ってしまえるほどだが、トッピングのすだち（80円）を搾ると清涼感が増してなおいい。 さらに、つけ汁で楽しめる。塩としょうゆの２種類から、今回は塩を選んだ。鶏ベースで、具材のチャーシューは絶品。しょうゆだれで煮込んだ薄切りの豚バラ肉が口の中でとろっと溶けるよう。つけ汁は最後、残った昆布水で割ることでうま味が合わさる。 ２０２１年に移転オープン。昆布水つけ麺はもともと夏季限定だったが、多くの来店客の要望を受け通年メニューに。店主の板垣清久（いたがききよひさ）さん（46）は「やめるにやめられない」と苦笑いする。 細麺の「鶏中華ソバ」（１０５０

【福島】福島中は、生徒が地域の基幹産業について学ぶ授業を福島漁港で行った。2年生10人が漁業者の指導を受け、当日の朝に水揚げされた特産の養殖マコンブを干す作業などを体験した。...

昆布が24時間いつでも買える――そんな自販機が「東住吉区田辺」にあるとの噂を耳にしました。 やってきたのは舞昆のこうはら田辺店です。舞昆のこうはらは関西では知らない人はいない程のおなじみの昆布専門店です。 店舗の脇に自動販売機が設置されており、種類豊富な昆布を24時間いつでも買うことができます。 昆布のひとつひとつに丁寧な説明書きが添えられています。 目玉商品の椎茸昆布は、なんと全国水産加工たべもの展で大阪府知事賞も受賞しているんです。 こちらは農林水産大臣賞を受賞している黒舞昆です。天然酵母にこだわり独自製法でつくった塩昆布をごはんのお供で食べると、箸がとまらない美味しさです。 また、レシピサイトのクックパッドでは、公式アカウントが「舞昆のこうはら」の商品を使ったレシピをたくさん紹介しています。 舞昆のこうはらの昆布は大阪土産やギフトとしても大人気です。朝から出かけるのに、前日に手土産を

知る人ぞ知る回転寿司の大会が開かれました。その名も、「全日本回転寿司MVP選手権」。日本一の回転寿司職人を目指す、熱き戦いを追跡しました。 ■“ハマのスピードスター”前回王者と練習

深町誠人さん（右）らによるクロマグロの解体ショーに見入る来場者たち＝境港市昭和町、県営境港水産物地方卸売市場２号上屋 境漁港（境港市）に水揚げされる生クロマグロを多くの人に味わってもらおうと１６日、第１１回境港まぐろ感謝祭が県営境港水産物地方卸売市場（境港市昭和町）の２号上屋であった。山陰両県内外から約８千人が来場し、体長約１・９メートル、重さ約９１キロの大マグロの解体ショーやマグロ料理を楽しんだ。 解体ショーは特設ステージであり、深町誠人さん（７４）ら地元の割裁人３人が手際よく切り分けた。様子を見守った出雲市立大津小学校４年、足重百香さん（９）は「すごい」と感動し、マグロ丼なども食べて「いつものマグロより新鮮だった」と笑顔で話した。妹の同小２年生、佑奈さん（７）も「おいしかった」と喜んだ。 会場には団子汁やモツ煮、白子フライなどが並んだほか、切り身も部位別に特別価格で販売された。 イベン

日本有数のマグロの水揚げ量を誇る鳥取県境港市で16日「まぐろ感謝祭」が開かれ多くの人でにぎわいました。 境漁港の2号上屋で開催されたのはまぐろ感謝祭です。 まぐろ感謝祭は境漁港で水揚げされるマグロを多くの人に味わってもらおうと地元の水産会社などで作る境港天然本マグロPR推進協議会が毎年開いています。 開始早々 会場で長い行列となっていたのはマグロの切り身の販売会です。 境漁港で水揚げされたクロマグロの赤身や大トロの切り身が店頭販売価格のおよそ半額で販売されました。 この日は、1000個用意されていましたが開始からわずか1時間で売り切れとなる人気ぶりでした。 この他にも会場ではマグロの刺身を使った海鮮丼のほかマグロの切り身の詰め放題が行われました。 推進協議会によりますと先月21日に初水揚げがあった境漁港では、今月16日現在漁獲枠の1，800トンのうちおよそ8割に達しているということです。

能登半島地震で海底が隆起し、船が港から出せないなど大きな被害が出ている石川県・輪島の漁業はいまだ再開のメドが立っていません。こうした中、輪島市では海女たちが漁の再開を目指して、海藻の生育調査を行いま…