――スクエニの社長退任から1年以上が過ぎました。この間、新会社の立ち上げ準備を進めていたのですか。 スクエニにとって新しい3つの道を作る必要があると思っていた。1つはフリートゥプレイ(F2P、原則無料)のゲームをどれだけ定着させるか。1発ヒットを狙うのではなく、F2Pのゲームを継続的かつ組織的に出していく体制が必要だった。2つ目は、中国を中心としたゲーム業界から見た新興国の開拓。最後がクラウドゲーム。本社の仕事よりも、どちらかというと旧スクウェアだった周辺部分の仕事をやっていた。 まさに現場の実務でサーバー構成の仕様を詰めたり、「このゲームデザインだと課金モデルはこれじゃだめ」とか。中国ビジネスでは昔ながらの外交をやって、「この社長は今こう思っていて、常務はこうだから、この人とメシ食ってこう攻めろ」みたいな感じ。経営は全然タッチしていない。取締役会もまったく関係ない。 テクノロジーが変わっ