ドイツは4月15日、稼働を続けていた3基の原発を停止し、62年間にわたる原発の商業運転に終止符を打った。 だが市民の間では、ロシアのウクライナ侵攻がもたらしたエネルギー危機への不安がやまない。 原発の利用をめぐる議論はこれからも続きそうだ。 4月15日深夜、大手電力会社3社(RWE、EnBW、プロイセンエレクトラ)はそれぞれ、エムスランド原発、ネッカーベストハイム2号機、イーザル2号機のスイッチを切った。この日、運転員たちは中央制御室に集まり、広報担当が構えるデジタルカメラの前に硬い表情で並んだ。誰も笑っていない。62年間続いた原発の商業運転が終わった瞬間だった。 ベルリンやミュンヘンでは、環境保護団体のメンバーたちが集会を開き、脱原子力の実現を祝った。 4月15日、緑の党に所属するロベルト・ハーベック経済・気候保護大臣は「我々は、ロシアによる天然ガスの供給停止という困難な状況の中で冬を乗