2008年のDRAM市場における「チキンレース」は勝者なしという結果に終わった――。半導体関連の市場調査を手掛ける米iSuppli Corp.は,2008年のDRAM市場をこのように評した(発表資料)。チキンレースとは,崖に向かって一斉に車を走らせ,ぎりぎりまでブレーキをかけなかったドライバーを勝者とする度胸試し。iSuppli社はDRAMメーカーの投資合戦をこのレースにたとえて「競合他社がゲームから降りるのを互いに期待したが,誰も降りず,誰も勝たなかった」とした。需要が減退する中で各社が生産能力を拡大し続けた結果,市場は供給過剰局面に陥り価格は大幅に下がって,携わるすべてのメーカーがダメージを受けたとする。 DRAM市場は業界全体として2001年は巨額の損失を出したものの,その後2006年までは利益を上げてきた。メーカー各社は設備投資を大幅に増やし,2007年の業界全体の投資額は2001
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