伊東氏の『常識の源流』は毎回欠かさず拝読していますが、今回の「イスラム原理主義とキリスト教原理主義」についてのご指摘には、目からうろこが落ちる思いでした。これは日本の「権威ある学者」の口からはとても出て来ない内容で、あげ足をとられることなど意に介さず、イスラム原理主義の源流をつきとめようとする、伊東氏ならではの力作と感服しました。読書の醍醐味は、それによって知識を得ることもさることながら、著者の発言に触発され、それまでもやもやしていたものがすっと腑に落ちるところにあると思います。続編を心待ちにしています。なお一頁目で「イドリース朝が8世紀のイベリア半島を支配していた」、「イベリア半島は15世紀末までイスラム文化圏であった」と読めますが、これは定説とはすこし異なるように思います。ただこれも伊東氏が強調しようとしておられる、イスラム勢力圏がアフリカ北岸からイベリア半島にまで広く及んでいた時期が
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