Gary Albright (1963〜2000) 身長191cm 体重160kg オブライトは僕の愛するレスラーだった。彼が全日本プロレスへの移籍を表明した時の、久しく忘れていた胸の高鳴り。マット界を震え上がらせた戦慄のスープレックス。憧れ続けた「メジャーリーグ」での活躍を、天国の彼はどんな笑顔で振り返っているのだろう。 プロレスの技には大変危険なものが数多くある。頭から落とす技、叩き付ける技、首がくの字になるような光景も日常茶飯事である。ある人はこんなことを言う。「いや、やられる方も鍛えてるからさ」しかしよく考えてみてほしい。やる方も鍛えているのだ。 だが高度な受け身の技術、そして格闘技とはいえそこは人間同士のやるもの、スポーツ性や個人の常識がわずかなためらいや加減を生み、本当に相手を死にいたらしめるような技がリング上で炸裂するようなことはない。昨今リング上でレスラーの死