5月15日、BNPパリバ証券の河野龍太郎・経済調査本部長は、金融抑圧によって名目成長率を下回る水準に長期金利を抑制すれば、潜在成長率が劇的に改善しなくても、資産価格が上昇を続け、ユーフォリアが広がると指摘。提供写真(2015年 ロイター) 河野龍太郎 BNPパリバ証券 経済調査本部長 [東京 15日] - 日経平均株価が上昇し、例えば2万円などの節目に達すると、筆者に弱気コメントを求めるメディアからの連絡が増える。バランスを取るために必要なのだろうか。筆者がアベノミクスの帰結に対して悲観的であることを多くの人が認識しているのだ。 極端な金融緩和や追加財政など第1の矢、第2の矢で景気を持ち上げることが一時的にできても、第3の矢である成長戦略の効果は劇的に現れるものではない。 それゆえ、アベノミクスの最終的な帰結は、1)インフレが上昇するだけで、ゼロ近傍まで低下した潜在成長率はほとんど改善しな