米国ではアパレル・服飾のEC比率が20%に迫ってデパートやアパレルチェーンの閉店が広がり、同分野のEC比率が11%を超えて伸び続ける我が国の業界も‘次は我が身’と身構えざるを得ないが、米国ではプロパー流通を脅かす、もうひとつの勢力が勢いを増している。「オフプライスストア」がそれで、米国アパレル・服飾売上の14%近くを占めるから、プロパー価格ベースでは30%に迫るのではないか。前門のEC、後門のオフプライス流通に挟撃されて細る一方なのが米国のアパレル・服飾店舗販売の実情なのだ。 ‘集団自殺’と揶揄されるほど販売不振が極まる我が国アパレル業界も、そんな米国と較べればまだ平和なのかも知れない。何故なら、バーゲンしてもアウトレットに回してもファミリーセールを繰り返しても売れ残ってバッタ屋に放出される14億4400万点(総供給量の52.6%/16年)もの衣料品の大半が国内マーケットに還流せず、24万