クリックして拡大する「ウィンド・パワー・いばらき」が運営する日本初の外洋の洋上風力発電所。沖合で100基の大規模発電所構想も始動する=茨城県神栖市(上原すみ子撮影) 荒波が押し寄せる鹿島臨海工業地帯(茨城県神栖市)の護岸に沿って、高さ100メートルの7基の風車が並ぶ。昨年6月に稼働を開始した日本初の外洋の洋上風力発電所だ。1基の出力は2千キロワット、7基で約7千世帯分の電気を供給している。東日本大震災で最大5メートルの津波を受けたが、洋上風力は無傷だった。 世界では再生可能エネルギーの主役は風力で、太陽光の20倍以上の発電能力がある。だが、低周波騒音の問題や環境規制で適地が限られる日本の出力は中国、米国の10分の1以下で、世界12位に甘んじている。 洋上風力は海洋国日本の新しい風力の形だ。海では漁業権や船の航路との調整が必要になるが、「3年かけて漁業関係者の理解を得た」というウィンド・パワ