プチッとつまみを折れば、皿の上にプルルンと落下するおなじみの「プッチンプリン」が、世界で一番売れているプリンとしてギネス記録に認定された。グリコ乳業(東京)が国内3工場で1日25万個を製造しているが、このうち6割の15万個を担っているのは、同社発祥の佐賀市にある佐賀工場。「世界一」を支えた工場を訪ねた。 甘い香りに包まれて−という予想は見事に外れた。場内では大きな機械音が響く中、プリンがラインの上を次々と流れる。製造はほぼ自動化され、185人いるという従業員の姿も場内ではまばら。プリンのパッケージにギネス認定を示す文字がある以外は、「世界一」に沸く雰囲気は感じられなかった。 「食の安全」に対する高い意識は随所に感じた。金属片やほこりなどが混入しないように、見学の際は時計やネックレス類の持ち込みは厳禁。従業員も私物の持ち込みは禁止され、場内でけがをした際に使うばんそうこうもグリコ印が入っ