非常にまとまった構成でありながら、私立中学の紹介・分析だけでなく啓発的要素もかいま見える。 本書を読むにあたって、私学人は試されていると思っていい。 教育に対して今のままじゃダメだと思いながら打開策が見つからない人は本書を読むとよい。"教育はこうあるべきだ"の答えがバシッと示してある。しかも答えは一つではない。最適解・ロールモデルの宝庫だ。 日本の教育はまだまだ速度を維持したまま向上し続けることを確信するだろう。 本書は私学ジャーナリストでブロガーの本間勇人氏による私学、特に私立中学の評価を示した本。 関東の私立中学・中高一貫校を中心に、学力などの教育手法だけでなく、経済・経営の側面や社会学のような教養的な視点からも学校を評価している。偏差値以外の基準で8つのポイントを示しているのだが非常に興味深い。本書がこれからの私学の評価指標となる重要な一冊だろう。 「名門中学の作り方」―