そうめんは古くなるほど味がよいとされる常識は、正しくないとする実験結果を伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)さんが博士論文にまとめた。価格が最も高い「3年もの」は、脂肪臭や堆肥(たいひ)と同じにおい成分が、新物に比べ3倍に増えていた。 そうめんは、冬から春にかけて製造され、梅雨時期を1回経た新物、2回経た古物(ひねもの)、3回経た古古物(こひねもの)(大古物)に分けられ、古い物ほど2割ほど高くなる。 奥村さんは同じメーカーの細めのそうめん3種(直径0.6〜0.7ミリ)を食品会社の研究所に依頼して分析、めんの油が分解して生じる嫌なにおいの成分を比べた。枯れ草のにおいの1―オクテン―3―オール、強い脂肪臭の2―ドデセナール、堆肥のにおいのヘキサナールが古いほど増え、それぞれ古古物は新物の約3倍に増えていた。 また、畿央大学(奈良県)健康栄養学科の4年生ら19人に、種類を明かさず、もっともお