JR高知駅をガタンゴトンと出発していくのは、青と白にペイントされた〝新幹線〟―。もちろん本物ではなく、愛嬌(あいきょう)のある団子鼻と丸いライトという初代0系新幹線のデザインを施した、とさでん交通のラッピング電車=写真=で、今月10日から走っている。…
JR高知駅をガタンゴトンと出発していくのは、青と白にペイントされた〝新幹線〟―。もちろん本物ではなく、愛嬌(あいきょう)のある団子鼻と丸いライトという初代0系新幹線のデザインを施した、とさでん交通のラッピング電車=写真=で、今月10日から走っている。…
高知のシンボルでもある路面電車をどう維持するか、という議論が再始動している。今年で運行120年目。新型コロナ禍でとさでん交通の経営難が続く中、沿線で最も補助金を出している高知市の試算では、現状を維持するには経費を約4倍に増やすか、3市町にまたがる線路を最大5分の1に削る必要があるとする。維持を巡る議論は何度か繰り返されてきたが、市はこれまでにない「本気度」をにじませており、国内最古・最長の軌道は分岐点に差し掛かっている。 …
2002年に開業した土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線(後免―奈半利、42・7キロ)が1日、20周年を迎えた。これまでの乗客は延べ2360万人。生活路線として地域を支えているものの、近年は沿線人口の減少や新型コロナウイルスの影響で苦しい経営を強いられている。 同線は開業後、順調に輸送人員を伸ばし、13年度には133万人に。運輸収入も4億円前後で推移し、07~13年度は経常損失を1億円未満に抑えてきた。 だが、高知東部自動車道・香南のいちインターチェンジ(IC)の完成で芸西西ICまで直結した14年以降、輸送人員はじわじわ減少。19年度は119万6千人と120万人を割った。 さらに20年度、コロナ禍で102万6千人に激減。運輸収入も2億6900万円にとどまり、経常損失は2億8千万円を超えた。 21年度は前年度末に開業した「あき総合病院前駅」の効果で通勤定期の利用が19年度比9・6%増となったが、
土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線奈半利駅(安芸郡奈半利町)の駅舎3階にあるイタリア食堂「トンノ」は2002年7月1日、同線開業と同時にオープンした。20年で沿線関係者の多くが代替わりした中、店主の松岡俊さん(51)=同町乙=は今に至るまで、鉄道と駅の歩みを間近で見つめ続けている。 初日の記憶は今も鮮明だ。店に隣接する展望デッキには、一眼レフのカメラを構えた鉄道ファンが列を成していた。満員の列車から降りてくる乗客を見て「よう乗っちゅうねえ」。のんきにスタッフと話していた数時間後、大量の乗客が店に押し寄せた。 「1時間に1本の列車が着くと、直後に店が満席になる。その繰り返し。もう必死でした」。午前11時の開店から午後10時の閉店まで、ひたすら料理とドリンクを作り続けたと振り返る。 駅舎1階にある物産館「無花果(いちじく)」も、大勢の乗客でごった返した。その時フル回転で応対していたのが、後に俊さ
2022.06.25 08:35 DMV運行開始半年、高知県への効果は限定的...住民「振興策遅い」徳島は積極PR 阿佐海岸鉄道のDMV(デュアル・モード・ビークル)は25日、営業運行開始から半年を迎えた。乗客数は鉄道運行時の年間平均に迫る一方、高知県内での経済波及効果は限定的。ようやく観光振興に向けた具体策の検討に入る段階で、沿線住民らからは「遅すぎる」との苦言も聞こえてくる。 DMVを担当する徳島県次世代交通課によると、昨年12月25日の運行開始から5月末までの乗客は2万231人。鉄道時代の年平均約2万3600人(2018、19年度)に半年で到達する勢いだ。 この間に販売した定期券は1件のみで、観光やレジャーでの利用が大半を占める。年間目標7万5千人の達成は見通せないものの、同課は「新型コロナウイルスの影響で冬に団体予約のキャンセルが相次いだ状況も踏まえれば、悪い数字ではない」とする。
県内では1904(明治37)年、高知市で路面電車が開通。20年後の3月には旧国鉄の蒸気機関車が須崎―日下(高岡郡日高村)間を結び、8カ月後には高知市まで延びた。大正時代にはバスも走り始めるなど、じわじわと公共交通網が広がっていった。 同館では県民に提供してもらった古い写真を使い、さまざまな企画展を開催。今回は、交通にまつわる写真を展示した。 電車やバスはもちろん、明治時代に医師が往診に使っていた馬、タクシー代わりの人力車、五台山のロープモノレールやフェリーなどなど、平成時代までの写真がずらり。さまざまな乗り物の切符や時刻表、旧国鉄の車掌の制服も並んでおり、学芸員の森本琢磨さん(40)は「若い方には新鮮で、年配の方には懐かしい内容。親子や世代間の交流にもつながればうれしい」と話していた。 午前8時~午後7時(最終日は午後5時まで)。7月12日は臨時休館。入館料300円、高校生以下無料。問い合
ある時は線路、またある時は道路を駆ける阿佐海岸鉄道のDMV(デュアル・モード・ビークル)。お客さんを乗せたまま鉄道やバスに“変身”するという。一体どんな乗り心地? さっぱり想像がつかなかったので、実際に乗ってみた。 〈ギャラリーに写真11枚〉 宍喰温泉―甲浦駅―阿波海南駅―阿波海南文化村 出向いた先は、道の駅宍喰温泉(徳島県海陽町)。午後4時すぎ、ここから出発する上り便に乗り込んだ。 まずはバスモード。車内の座席や手すり、降車ボタンなどは一般的な路線バスそのものだ。出発すると国道55号を南下し、長いトンネルに入る。出口の先が県境だ。 海の駅東洋町(安芸郡東洋町)を過ぎ、海岸線を離れて住宅地へ。真新しい甲浦駅の駅舎前からスロープを上っていく。町並みを一望できる高さまで来ると、車両はいったん停止した。 「モードチェンジ、スタート」 自動音声とともに、車両の前方がグイーンと持ち上がった。ボンネッ
2021.11.13 08:50 2700系特急が高知県を横断!12月に臨時列車 奈半利―宿毛200キロ、JR四国・くろ鉄 高知県内鉄路の東西両端間約200キロを直通する「高知横断特急」を、JR四国と土佐くろしお鉄道が12月21、22の両日に共同運行する。東端の奈半利駅と西端の宿毛駅を約6時間かけて走る臨時列車で、食事などが付く旅行商品として11月14日から取り扱う。 JR土讃線を挟み、くろ鉄のごめん・なはり線と中村・宿毛線を直通列車が走るのは4年ぶり。使用するJR四国の新型ディーゼル特急「2700系」がごめん・なはり線を走るのは初めて。 21日の「宿毛号」は午前10時18分に奈半利駅を出発。11駅に停車し、午後4時36分に宿毛駅に着く。22日の「奈半利号」は午前10時8分に宿毛駅を出て12駅に停車し、奈半利駅到着は午後4時28分となる。 途中の停車駅では、ご当地キャラクターや地元住民らが
阿佐海岸鉄道が阿佐東線(高知県安芸郡東洋町―徳島県海陽町)に導入するデュアル・モード・ビークル(DMV)について、徳島、高知両県や沿線自治体でつくるDMV導入協議会は10日、運行開始日を12月25日に決めた。DMVの営業運行は世界初となる。 DMVは阿佐東線の阿波海南―甲浦間の線路を走り、甲浦駅以南などは車輪をタイヤに切り替えバスとして道路を走行する。 当初は2020年度の運行開始を目指したが、国土交通省の技術評価検討会から安全面の指摘を受けて2回延期された。同検討会は今月4日、車輪を支えるアーム部分の耐久性が改善されたとして安全性を認めていた。 これを受け徳島県庁で10日に開かれた同協議会の会合には、松延宏幸東洋町長や県中山間振興・交通部の鍵山匡彦副部長ら16人が出席。今後国の業務監査などを経て12月25日に運行を始めると決めた。 また同鉄道は、運行開始直後に乗客が大幅に増えると想定し、
高知市は5日、市内を運行する路面電車や路線バスの公共交通運賃を、11月から来年1月まで、休日や年末年始に無料にすると発表した。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ需要の喚起策。利用者の居住地や年齢は問わない。 無料にするのは、12月30日から1月3日までを含む日曜・祝日で、計20日間。とさでん交通をはじめとする民間8社が運営している路面電車や路線バス、乗り合いタクシーが対象になる。高知空港(高知県南国市)とを結ぶ連絡バスは除く。ただし、今後のコロナの感染状況次第で、実施方法の見直しもあり得る。 高知市は、観光客も含めて延べ50万人程度の利用を見込む。
2021.05.31 08:35 土讃線の観光列車「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」乗客1万人突破、JR四国で1番人気 JR土讃線の高知―窪川間を走る観光列車「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」の乗客が30日、1万人を突破した。昨年7月からの乗車率は82%に上り、JR四国の観光列車で最も人気が高い。同社は「県外客を中心に非日常感が受けている」としている。 同列車は、坂本龍馬ら幕末の志士が切り開いた時代をテーマに、「蒸気船」と「宇宙船」をイメージした2両編成(定員47人)。昨年7月から土日祝を中心に1日1往復している。全席指定で、地元食材を使った弁当も予約できる。 昨年12月までの月別の乗車率は90%前後あったが、今年1月以降は新型コロナウイルスの感染再拡大により50~60%に低下。1万人突破は予定より1カ月半ほど遅れたという。 この日は乗客全員に記念のオリジナル缶バッジを配布
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