丸い柱に貼られたポスターを見ていたとしよう。この柱を回り込んだり、通り過ぎたりすれば、当然見えなくなる。しかし、360度どの方向から見ても、ポスターが正面を向くとしたら、どうだろう? そんな不思議な表示技術を、産業技術総合研究所(産総研)が開発した。 この技術では、どの方向からも画像が自分に向いているように見える、見やすいディスプレイが構築できる。円柱状のディスプレイは、表示角度による見にくさや死角の問題なく、異なる角度から見ても移動しながら見ても、すべての利用者に正面向きに表示されるという。 これまでのディスプレイのように、見にくい角度や死角がなく、つねに「最も見やすい正面向きの表示」が実現できる。試作品は手のひらサイズ(高さ約8cm、直径約8mm)だが、高層ビルの壁面のような巨大なサイズでも活用可能とのこと。 その構造や仕組みの詳細は明らかにされていないが、「特殊なレンズ構造を使った独