おもしろすぎた『アラビアの夜の種族』を全力で推薦する3つのポイント(書痴・正統派ファンタジー・村上春樹) カテゴリ: 買った本・読んだ本 小説 古川日出男の『アラビアの夜の種族』。やっと読んだ。 いやー、これは、これはすごい本だった。 アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ) 著者:古川 日出男 販売元:角川書店 (2001-12) 販売元:Amazon.co.jp クチコミを見る 2段組で700ページを超すボリュームの本を一気読みしたのは、井上ひさしの『吉里吉里人』以来かもしれない。といって『吉里吉里人』を例に出したのはなにも本の体裁が似ていたからってだけではなくて、日本語と自由自在に戯れる高度な文章技術と、メタ的な物語展開に、なんとなく近いものを感じたから、ってのがあります。お話としては似ても似つかないけれど、『吉里吉里人』を既読の人には、ああいった方向性をもった、ああいう水準の作品である