漫画などに登場する18歳未満のキャラクターの性描写を規制する「青少年健全育成条例」の改正案が12月の東京都議会で審議される。6月の議会では、一度否決されたこの改正案だが、今回の審議では通過する可能性が浮上してきた。 都議会の最大会派である民主党は従来、この条例の改正には反対の立場を取ってきた。しかし、今回の改正案では態度を変化させているという。ジャーナリストの渋井哲也氏がいう。 「理由は来年4月の統一地方選です。青少年・治安対策本部は改正に賛成するPTA組織を動員して、都内で計72回も有権者に向けて説明会を行なった。“民主党議員は児童ポルノ擁護だ”とされたことで選挙を控えた議員らはかなり動揺しています」 子供たちを守るという美辞麗句を“隠れ蓑”に、表現の自由が損ねられるのであれば、憲法に抵触する重大な問題である。 ※週刊ポスト2010年12月10日号
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