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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (46)

  • 建前はジョブ型、実態はメンバーシップ型の学校教師だから - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    東京高校受験主義という方が、こんな呟きをしていて、 当に政治家に届いて欲しいんだけど、教え子の大学生と話をしても、教員に興味のある学生はたくさんいるのに多くが諦めます。なぜか?教員免許取得のハードルが高すぎる。 例えば、早稲田大の学生は優秀なのに、教育学部初等教育学専攻以外は、小学校教員免許を取得できない。あり得ないよ。(続) 明治大学も、法政大学も、中央大学も、都内のほとんどの有名大学は正規の授業で小学校教員免許を取得できません。 そもそもほとんどの学生は小学校教員を希望しても免許すら取れない。応募できる分母が非常に限られているのだから、倍率が低下し続けるのは当然。 また、理系の学生も教員希望は多いのに、現実、ほとんどの学生が取得できません。必要取得単位数が多すぎて授業や実験との両立が困難だからです。優秀で真面目な子ほど、教員への道をあきらめているのが実態です。 教員免許は廃止一択。ぜ

    建前はジョブ型、実態はメンバーシップ型の学校教師だから - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • サヨクとウヨクのウクライナジレンマ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    我が国が東洋平和のためにこんなに一生懸命してやってるのに、鬼畜米英なんかとつるんで敵対しやがってふざけるな、暴支膺懲だ! という実にいい実例があるにもかかわらず、誰もウクライナ戦争にそれを持ち出そうとしないのは何故か? 中国側の理由は簡単で、習近平がそれを許さないから。内心、プーチンの理屈は大日帝国と同じやないかと思っている中国人は少なくないと思うが、習近平の世界戦略に反するので、そんなことを匂わせることも許されない。それはよく分かる。 では何故言論が自由な日でそういう議論がほとんど出てこないのか、といえば、サヨクな人々にとってもウヨクな人々にとっても、それが都合が悪いからだろう。 アメリカ帝国主義がこの世の全ての悪の根源であり、それに抵抗する勢力は何をやらかそうが正義の側に位置するという信念を、かつての平和勢力であった共産圏がほぼ崩壊した後も心の奥底に守り続けてきたサヨクな人々にとっ

    サヨクとウヨクのウクライナジレンマ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • LGBTと人権擁護法案(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    またぞろ似たような状況になっているようなので、またぞろおなじみの話を持ち出すしかないようです。ただ一つ修正が必要なのは、「16年も前の」というところを「21年も前の」と改める点だけでしょうかね。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/07/lgbt-7b3d.htmlLGBTと人権擁護法案) いろいろと世間が騒がしいようですが、LGBTと言われる性的指向に係る差別や侮辱、嫌がらせ的言動については、16年も前の2002年の段階で、当時の自民党政権から提出された人権擁護法案に、ちゃんとこういう規定があったことを、覚えている人はどれくらいいるでしょうか。 http://www.moj.go.jp/content/000104841.pdf (定義) 第二条 ・・・ 5 この法律において「人種等」とは、人種、民族、信条、性別、社会的身分、門

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  • 障害者雇用代行業をどこまで非難できるのか? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう(悪)知恵の働く人っているんだな、という感想と、とはいえ、現在の日の(実定法というよりは判例法理に体現された)雇用システムを前提としたときに、どこまでこういうスキームを非難できうるのか、というかなり深刻な問題意識とを感じさせる事例です。 https://nordot.app/985151549346955264(障害者雇用「代行」急増 法定率目的、800社利用) 法律で義務付けられた障害者雇用を巡り、企業に貸農園などの働く場を提供し、就労を希望する障害者も紹介して雇用を事実上代行するビジネスが急増していることが9日、厚生労働省の調査や共同通信の取材で分かった。十数事業者が各地の計85カ所で事業を展開。利用企業は全国で約800社、働く障害者は約5千人に上る。 大半の企業の業は農業とは無関係で、障害者を雇うために農作物の栽培を開始。作物は社員に無料で配布するケースが多い。違法ではな

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  • 労働組合が賃上げできないのはイデオロギーのせい? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういうツイートがありましたが、 https://twitter.com/kikumaco/status/1605167021473206273 労働組合はイデオロギー以前にまず賃上げを目指すべき この人が頭の中で想定しているのとは多分まったく違う意味で、この言葉は言い当てている面があります。 この呟いている人が想定している「イデオロギー」ってのは、多分マルクスだのレーニンだのスターリンだの毛沢東だのといった、いわゆる世間でそう言われているところの「いでおろぎー」って奴なんでしょうけど、正直このご時世で、そういうなんたら経みたいなものを抱きしめて旗振ってる労働組合なんてのは端っこの方のごく少数派であって、まあ絶滅危惧種みたいなもんでしょう。 ところが、ideologyという言葉の元来の意味からすると、もっとまともな、あるいはより正確に言うと世間でまっとうと見られているような、ある種の思考枠

    労働組合が賃上げできないのはイデオロギーのせい? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kazutaka_ueyama
    kazutaka_ueyama 2022/12/21
    “労働組合が自らの独善的利益よりも優先して、世間常識的に正しいこと、美徳とされるようなことを、率先垂範してきたことが、結果的に賃上げできなくなってしまった最大の要因なんではないか、”
  • 『新入社員に贈る言葉』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    経団連出版編『新入社員に贈る言葉』(経団連出版)をお送りいただきました。 https://www.keidanren-jigyoservice.or.jp/pub/cat8/46b83d51e3c49abc037cea238f140297404889eb.html 書は、さまざまな分野の第一線で活躍している50名の方々が、働くとはどういうことか、充実した人生を送るコツは何かなどを、学窓を巣立って社会人となる方々に向けて贈る、励ましの言葉や職場生活へのアドバイスです。 2022年発行の最新版では、スキージャンプ選手の高梨沙羅さん、フラワーアーティストのニコライ・バーグマンさん、日科学未来館館長の浅川智恵子さん、経団連会長・住友化学会長の十倉雅和さんなどに新たにご登場いただきました。 ジャーナリストの有働由美子さん、指揮者の大野和士さん、いけばな草月流家元の勅使河原茜さん、古美術鑑定家の中

    『新入社員に贈る言葉』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kazutaka_ueyama
    kazutaka_ueyama 2022/10/27
    “新入社員になったことのない人々が新入社員に向けてどんなことを口走っているのかを垣間見るには役に立ちます。”
  • ジョブ型・メンバーシップ型とプログラマー - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう呟きがあったんですが、 https://twitter.com/ka_ka_xyz/status/1580021814230937600 このあたり、濱口圭一郎的な「メンバシップ型雇用下では社員の職種転換でプログラム需要に対応したため報酬体系もそのまま。米国的なジョブ型雇用下ではプログラマというジョブとそれに応じた報酬体系が生まれた」みたいな説明の方がしっくりきそうな。 ジョブ型社会では、プログラミングという新たな仕事が生み出されると、それを専門に行うプログラマーという職種が生み出され、そういう新たな職種の労働者を、その仕事をしてもらう必要のある企業が自ら雇用して、プログラマーというジョブに対応するプログラマーのペイを払って、社内ニーズ向けのプログラミングの仕事をやらせるという形で組み込んだのに対し、 メンバーシップ型社会では、社員は一律平等かつ配転前提なので、社内にプログラマー

    ジョブ型・メンバーシップ型とプログラマー - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kazutaka_ueyama
    kazutaka_ueyama 2022/10/21
    “メンバーシップ型の弊害の一つは、社内化すると処遇を同じにしなければいけないので、本来社内に置くべき仕事をわざと社外化して、しかし実質社内”
  • 正社員の初任給に最低賃金が迫るのは異常事態なのか? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    いや別に、筆者の溝上さんやメディアのビジネスインサイダーに文句をつけているというよりも、それを「異常事態」だと脊髄反射的に感じてしまう日人の「常識」に疑問を呈したいのです。 https://www.businessinsider.jp/post-260734(正社員の初任給に「最低賃金が迫りつつある」異常事態。このままでいいのか?) ・・・正社員の給与が上がらない日だが、今や行政が主導する「最低賃金の引き上げ」が、正社員の賃金の上昇を上回り、最低賃金に応じて給与を引き上げるという事態すら起きている。 ・・・それだけではない。上がらない賃金を象徴する異常な事態も発生している。正社員の賃金を非正規主体の法定最賃が徐々に追い上げているのだ。 ・・・もちろん最賃アップの影響を受ける社員の中には大企業の非正規社員も含まれているが、正社員の中で最も影響を受けているのが高卒初任給だ。 たぶんここまで

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  • 年功的な高度プロフェッショナル - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    東京新聞が「「高度プロフェッショナル制度」が当初の説明とかけ離れた実態に 過労死ライン超えも 安倍元首相の主導で導入」という記事を書いていますが、 https://www.tokyo-np.co.jp/article/204671 専門職の人の労働時間規制を外す高度プロフェッショナル制度が、導入を主導した安倍晋三元首相らの当時の説明と懸け離れた運用になっている。経験が浅く希望もしていない人が高プロを適用された疑念が直近の調査で浮上。当時も今も所管の厚生労働相を務める加藤勝信氏は、当初の説明通りになっていない実態を指摘されても正面から答えず、制度を見直さない姿勢を示した。 希望していないのに適用というのは問題ですが、一方で「経験3年未満」が問題だ云々というのは、日的な年功感覚とジョブ型社会との違いが浮き彫りになっている感もあります。 紙は会見で加藤氏に、当初説明通りの運用になっていないこ

    年功的な高度プロフェッショナル - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kazutaka_ueyama
    kazutaka_ueyama 2022/09/27
    “管理職とか専門職とかというのはジョブ型社会ではれっきとした「職種」です。すなわち、はじめから管理職とか専門職として募集し、応募し、面接し、採用し、就職し、就労します。”
  • 産業別・産業横断レベル団体交渉が重要な理由 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    対馬洋平さんがこう呟いているんですが、 https://twitter.com/yohei_tsushima/status/1571322164779044865 欧州議会の最低賃金規制には、部門別・産業横断的なレベルの団体交渉が重要ってさらっと書いてあるけど、それがなぜ大切なのかの説明をもう少ししてくれていたらいいのに 具体的には、先日欧州議会で可決されたEUの最低賃金指令案の第4条の規定ですが、 Article 4 Promotion of collective bargaining on wage-setting 1. With the aim of increasing the collective bargaining coverage and of facilitating the exercise of the right to collective bargaining o

    産業別・産業横断レベル団体交渉が重要な理由 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kazutaka_ueyama
    kazutaka_ueyama 2022/09/18
    “日本と異なりもともと産業別や産業横断レベルの団体交渉が一般的であったヨーロッパでも近年いろいろな理由で衰退傾向にあるので、ここでテコ入れしようという政治的文脈がある”
  • 流動化を否定するあまり交渉力を失った労働組合 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日紹介した『POSSE』51号ですが、他にも引用したくなる名台詞がけっこう点在しています。 鼎談の次に載っている今野さんと中村天江さんの対談「経団連のジョブ型推進と労働組合の交渉戦略――雇用の流動化により労働条件の交渉力は高まる⁉」の、「流動化を否定するあまり交渉力を失った労働組合」という一節でのやりとりは、戦後型企業別労働組合にとって厳しい言葉が並びます。 今野 興味深いですね。もともと日の労組は解雇なども絶対に反対してきましたが、世界のスタンダードだと、絶対反対ではなくて、どのようなルールで解雇するかが焦点になります。日は降格も絶対に反対です。条件交渉がジョブ的なものに接近していけば、恐らく労使交渉も成立するのでしょうが、歴史的には絶対反対した結果、すべて経営が決めるようになっています。 中村 私自身は、雇用の流動化に消極的なことは、労働組合にとっても望ましくないと考えています。

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  • ウクライナの戦後復興計画は労働組合の破壊? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    いうまでもなくプーチンのロシアによるウクライナ侵略は全面的に批判されるべきであり、さっさと降伏せずに抵抗するから殺されるんやみたいなことを口走る「平和主義」者の皆さんは、日の侵略に抵抗した中国の蒋介石に対しても全く同じように「日軍に抵抗したから多くの中国人が殺されたじゃないか!」と糾弾し、中国人の命を救うために侵略者との協調に転じた汪兆銘を口を極めて賞賛すべき道徳的義務がありますが、その義務を果たす立派な「平和主義」者を見たことがありません。 と、それは当然の前提ではありますが、とはいえ、侵略に抵抗しているからと言ってウクライナ政府のやっていることやろうとしていることが立派だとほめるべき筋合いはないし、とりわけ労働関係では極めて問題の多い政策をかなり強引に推し進めているようです。 先日ソーシャル・ヨーロッパの記事を紹介したところですが http://eulabourlaw.cocolo

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  • 世界の最低賃金 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ドイツのハンス・ベックラー財団の経済社会研究所(WSI)が出している「WSI最低賃金リポート2022」に、今年1月現在の世界主要国の最低賃金の状況が載っています。 https://www.wsi.de/de/faust-detail.htm?sync_id=HBS-008280 まずは、実額ベースで見ると、 当然のことながら、高い国、中くらいの国、低い国とあるわけですが、日韓国アメリカと並んで中くらいに位置します。ロシアウクライナも低いですが、若干ウクライナの方が高め。で、意図的かどうかはともかく、そこで色分けを変えてますね。ウクライナは中くらいだが、ロシアは低いと。でも、大事なのはそこじゃない。 最低賃金がその国の賃金水準に比べてどれくらいかという観点で見ると、違った様相が見えてきます。これは最低賃金がその国の賃金の中央値の何%に当たるかというグラフですが、 たぶん、ドイツのWS

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  • ほとんどの民間企業は5年無期化を難なくこなしたのに、大学は10年無期化で大騒ぎ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    https://mainichi.jp/articles/20220725/k00/00m/040/289000c(研究者らに「雇い止め」危機 無期転換適用逃れ? 迫る来春期限) 大学や研究機関で長年働く非正規職員らが2022年度末での労働契約の打ち切りを告げられる事例が出ている。同じ職場で通算10年働いた有期雇用契約の職員が23年4月以降、「無期雇用」への転換を申し込む権利を得ることが背景にある。一部の大学や研究機関では期限を前に「雇い止め」が相次ぐ可能性があり、「研究力の低下につながる」との指摘もある。・・・ 何かというと、民間企業はちゃんとやっているのに云々と言いたがる人に限って、その民間企業が難なくこなしていることを大学などのアカデミック使用者ができないと、その責任を法律に転嫁したがる傾向にあるようです いうまでもなく、2012年に成立し2013年に施行された旧改正労働契約法は、1

    ほとんどの民間企業は5年無期化を難なくこなしたのに、大学は10年無期化で大騒ぎ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kazutaka_ueyama
    kazutaka_ueyama 2022/07/29
    “民間企業の2倍の時間を与えてもらっていた大学などのアカデミック使用者が、ここにきて慌てふためいて雇止めだなんだという騒ぎになりつつある”
  • ジョブ型原理が嫌いな人々の群れ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだか、薬学部なんか無駄だとか、薬剤師免許なんかいらないとかいう議論が一部ではやっているようですが、学校教育で職業資格を得た人間がその職業の専門技能を有していると社会的に見なされて当該職業を遂行していく、という日以外では当たり前のジョブ型社会の基原理が、なまじ原則的にそうじゃない日の労働社会で例外的に妙に厳格なジョブ型原理を持ち込むと、どういう反発が発生するかのいい見になっていますね。 実のところ、ビジネススクールにせよ、なになにスクールにせよ、そこのディプロマを得た若造が、長年無資格で勤め上げた現場のたたき上げよりも有能であるというのは、ジョブ型社会のお約束事に過ぎないわけですが、世の中全体がそういうお約束で動いている以上は、その若造が卒業とともにエグゼンプトとかカードルとかいうエリートとして偉そうにあれこれ指図し、段違いの高給をもらい、一生動かないノンエリートを横目にあちこち

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  • 安倍晋三元首相暗殺事件に際し、追悼として再掲「半分ソーシャルだった安倍政権」 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日、選挙演説中だった安倍晋三元首相が暗殺されました。卑劣な政治テロリズムに対して、最大限の非難を表明します。しかし、労働問題専門のブログなので、ここでは一昨年当時の安倍首相が辞意を表明したときにアップしたエントリ「半分ソーシャルだった安倍政権」を、追悼の意味を込めて再掲したいと思います。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-9c4269.html 日突然安倍首相が辞意を表明しました。政治学者や政治評論家や政治部記者のような話をする気はありませんが、労働政策という観点からすれば、14-13年前の第一次安倍政権も含めて、「半分ソーシャル」な自民党政権だったと言えるように思います。半分ソーシャルの反対は全面リベラルで、第一次安倍政権の直前の小泉政権がその典型です。(ブログは特殊アメリカ方言ではなくヨーロッパの普遍的な

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  • 性風俗営業とコロナ給付金 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日、東京地裁が性風俗営業を持続化給付金の対象から除外したのは違法ではないという判決を下したようです。 https://www.asahi.com/articles/ASQ6Y748XQ6TUTIL002.html 性風俗事業者が新型コロナウイルス対策の持続化給付金などの対象から外されたのは、憲法が保障する「法の下の平等」に反するとして、関西地方のデリバリーヘルス(無店舗の派遣型風俗店)運営会社が、国などに未払いの給付金や慰謝料など計約450万円を求めた訴訟で、東京地裁(岡田幸人裁判長)は30日、請求を退ける判決を言い渡した。 この件で興味深いのは、この記事の最後にも書かれているように、厚生労働省所管の雇用調整助成金等では、当初対象外とされたものの、その後批判を受けて対象に含められたのに、経済産業省所管の持続化給付金では対象外のままで、裁判にまで発展した点です。 この件については、一昨年か

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  • 左翼の名残というより正義への冷笑? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    今回のロシアによるウクライナ侵略に対して、なぜか極東の日で侵略者のロシアを擁護し、被侵略者のウクライナを非難したり揶揄したりする論者が結構湧いてくるのはなぜなのか。 一見、かつての左翼のアメリカといえば悪玉、ソ連や中国といえば善玉という冷戦時代のイデオロギー的信念が硬直的に固定化し化石化したものが露呈しているだけのようにも見える。そして、例えば消滅寸前の社民党の機関紙でプーチン擁護論をぶった社説の筆者の場合のように、そういう面もまだ間違いなくあるのだろう。 でも、それが今の日で、ロシア擁護論というよりはむしろ専ら抗戦するウクライナを「無駄な抵抗しやがって、この馬鹿が」とけなしつけるたぐいの議論が他の先進諸国と比べて異様にたくさん湧いてきている理由をうまく説明できるようにも思われまい。 そういう議論、というかむしろ「気分」の源泉は、過去数十年にもわたって日社会の隅々に広まってきたように

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  • 冷戦思想を「脱陣営化」すべき時@ソーシャル・ヨーロッパ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例によって欧州左派の集まりであるソーシャル・ヨーロッパからですが、このシェリ・バーマンさんのエッセイは、今の日にもちらちらと見え隠れする連中と同じようなのがヨーロッパにもやはりちらちらといるんだな、というのがよく分かって、大変面白い。 題して「Time to decamp from cold-war ideas」。なかなか訳すのが難しいですが、冷戦思想を「decamp」するときだ、と言っているんですが、この「decamp」、辞書を引くと戦場で野営を引き払うという意味なんですが、文中に出てくる「campism」(陣営主義)から脱却しろよ、という意味にもなっていて、しかも今現前のウクライナの戦場のイメージと重ね焼きされるような絶妙な用語の選定になっていて、それだけでじわじわ味わえます。 https://socialeurope.eu/time-to-decamp-from-cold-war-

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  • 障害とスキルと『能力』の関係 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういうツイートが話題になっていたようですが、 https://twitter.com/KojimaTakeshi1/status/1507571545727967233 おれ、スゲー勉強して、京大行って、博士号とって、研究員として雇用もされてたんだよ。でも、精神障害者になったとたん、就労支援作業所でやる作業が、大量の布おむつカバーを畳む、なんだよな(埼玉県中央部)。 日スゲー、よな これに「ホントスゲーおかしい! 」とか「これをシュールと言わずして何をシュールと言おう 」という反応がされていますが、いやいや日社会のソシオグラマーからすれば何もおかしいことはないのです。そこのところを、『ジョブ型雇用社会とは何か』の「メンバーシップ型になじまない障害者雇用」から一節引用しておきましょう。 障害とスキルと「能力」の関係 改めて、雇用における障害とは何かを考えてみましょう。障害とは日常生活や

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