原子力規制委員会の田中俊一委員長が3年間で全原発の再稼働を判断するのは無理との認識を示しているのに対し、関係閣僚から安倍政権の方針通り3年間で審査を終えるべきだとの意見が出ている。規制委は政府から独立して原発の安全性を判断することになっているが、こうした意見が続けば、規制委の判断にも影響を与えかねない。 安倍政権は、規制委が安全だと判断した原発を順々に再稼働していく方針で、3年以内にすべての原発について再稼働の判断を終えるべきだとしている。しかし、規制委の田中委員長は27日、朝日新聞のインタビューで、最新の知見による安全基準に適合しているかを審査しなければならず、3年では審査は終わらないとの認識を示した。 これに対し、茂木敏充経済産業相は28日、朝日新聞などのインタビューで「20年かかるという話ではないから、規制委のご判断に任せないといけない」と述べつつ、「(3年より)遅くなっても構わ