JR肥薩線の沿線16市町村でつくる利用促進・魅力発信協議会は9日、熊本県人吉市で総会を開いた。JR九州は、7月豪雨で被災し運転見合わせ中の吉松(湧水町)-八代(同県八代市)のうち、吉松-人吉を先行して再開するのは困難との見通しを示した。 同社によると、7月豪雨で肥薩線は450カ所で被災。球磨川に架かる鉄橋2本が流失するなど、被害は人吉以北に集中した。 沿線からは、人吉以南の先行再開の要望が出された。しかし、吉松-八代の運行管理システムは浸水した人吉駅構内にある。今後の路線の在り方に関わるため、熊本支社の井坂智徳副支社長は「早期復旧についてはお答えしかねる」と述べ、現状で見通しは立っていないという。 利用促進・魅力発信協議会会長の松岡隼人・人吉市長は、10月にJR九州本社と熊本支社に鉄路での全線復旧を要望したことを明らかにした。