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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/kitajima (12)

  • コンプライアンス専門家が読み解く、ジャニーズ事務所の「失敗の本質」

    記者会見で謝罪するジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦、新社長の東山紀之、前社長の藤島ジュリー景子(左から) Kim Kyung-HoonーREUTERS <「水に落ちた犬」としてメディアに叩かれ、企業のCM撤退が始まったジャニーズ事務所。どこで、どの判断を誤ったのか。コンプライアンス専門家が説く「失敗の質」> 9月7日に行われたジャニーズ事務所の会見ほど近年、注目を集めた記者会見はないだろう。ジャニー喜多川前社長による性加害を事務所として認め、藤島ジュリー景子社長は引責辞任した。しかし代表取締役に残留し、社名も変更しない方向という歯切れの悪さに批判の声は鳴り止まない。 この事件は3つの特徴を有している。第一に、日の芸能界において長年「公然の秘密」だった性加害が「外からの指摘」によって可視化されたことだ。 英公共放送BBCのドキュメンタリー番組"PREDATOR The Secret

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    kechack 2023/09/18
  • 岸田辞任ドミノの遠因──「パー券政治」というカラクリが日本政治をダメにしている

    <1カ月で大臣3人が辞任に追い込まれた岸田内閣だが、閣僚の政治資金規正法違反は当に形式犯なのか。政治家事務所による、ずさん会計処理の背景にある「パー券政治」を考える> この1カ月で3人の大臣が立て続けに辞任に追い込まれ、岸田文雄首相人にも空白領収書の問題が浮上した。旧統一教会問題に続き、岸田政権は今「政治とカネ」の問題でも危機に瀕している。 寺田稔前総務相のように、政治資金制度を所管する総務相自身の政治資金収支報告書が故人名義だったとなると、入閣時の「身体検査」がどれほど形骸化しているか嘆息する人も多いだろう。 かつてのロッキード事件のような億単位の金が飛び交う古典的贈収賄ではなく、政治資金収支報告書上の形式的な虚偽記載にすぎないという指摘もある。しかし、その矮小さはむしろ日の民主政が危機に直面していることを物語る。 今回の政治とカネ問題に共通するのは、政治資金のずさんな処理と問題発

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  • 「安倍元首相国葬」こそが分断を乗り越える出発点

    <安倍晋三元首相の国葬は日国民の間で大きく賛否が分かれた。しかし同時に、今回の「国民的共通経験」を基盤に、今後どのような形で国民の弔意を表すのが良いのかという議論の出発点も得た> 安倍晋三元首相の国葬儀が9月27日午後2時から日武道館で行われた。そのすぐ近くにある九段坂公園では、一般向けの献花台が設けられ、多くの人々が献花に訪れた。 私も午前10時過ぎから千代田区隼町の国立劇場手前近くまで伸びようとする長蛇の列に加わった。周りの人々の半分ぐらいは喪服や黒ネクタイ姿で、今朝新幹線で着いたと話す人々や、大使館関係者だろうか外国人の集団も見受けられた。 今回の国葬は1967年の吉田茂国葬以来55年ぶりである。「国葬令(1947年失効)に代わる実体的な根拠法がなく、安倍元首相の業績評価も定まらぬ中で国会審議を経ずに閣議決定され、高額費用が予備費から支出されること」などに批判が相次いだ。直近のN

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    kechack 2022/09/29
  • 「嫌韓」保守政治と「反日」旧統一教会の併存を生んだ日本政治の弛緩

    銃撃され死亡した安倍元首相に議場で哀悼の意を表す国会議員(8月5日)。宗教と政治の関係性が問われている ISSEI KATOーREUTERS <山上容疑者が撃ち抜いた「政治と宗教のなれ合い」。惨劇はなぜ起こったか。日の政教分離はどうあるべきか> 安倍晋三元首相が7月8日、凶弾に倒れた。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に対する恨みを晴らす犯行と報じられたことから、「カルト宗教と政治家」の関係に社会の関心が集中。国葬実施の是非で国論が二分されるなか、8月10日に岸田文雄首相は人心一新の内閣改造に踏み切ったが、国民の厳しい視線は変わらず、内閣支持率が急降下している。 山上徹也容疑者が事件直前に投函した手紙や、2019年10月に開設したツイッターの投稿を見ると、彼の母親が1億円超の巨額献金を行って破産し、家庭が崩壊したことに対する積年の憎しみと復讐心が吐露されている。 昼の世界が突然闇の世界に

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    kechack 2022/09/07
  • 今度の参議院選挙で審判を受けるのはむしろ「野党」

    <参院選が始まった。当初は「ほぼ無風」と見られたが、インフレと円安で微妙に与党・岸田政権への風向きが変わりつつある。しかし今回の選挙で有権者の審判を受けるのはむしろ野党だ> 参議院選挙が22日に公示され、7月10日の投開票日まで18日間の選挙戦が始まった。岸田首相は勝敗ラインを「非改選を含めて与党で過半数」としているが、自民党優位が伝えられている現状からすればかなり低いハードルだ。むしろ「比例区で最多得票を得る野党は立憲民主党か日維新の会か」、「立憲民主党の泉健太代表は選挙後に交代に追い込まれるのか」といったような野党側の事情に関心が集まっているが、それは今回の選挙の質を示しているとも言える。 参議院選挙は、首相指名で優越する衆議院の総選挙と異なり、政権「選択」選挙ではない。しかし今回の参議院選挙は、2021年10月の発足直後に解散総選挙に踏み切り勝利を収めた岸田政権にとって、通常国会

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    kechack 2022/06/24
  • 横浜市長選で「秒殺」された菅首相が描く総裁選・総選挙シナリオ

    <菅首相のお膝元・横浜で争われた市長選挙は野党系候補の圧勝という結果に終わった。個別の地方選挙は国政に影響しないと自民党幹部は総選挙へのダメージを否定するが、コロナ対策批判という荒波を乗り越えるため菅首相はどんな「次のシナリオ」を描いているのか> 8月22日に行われた横浜市長選挙で、野党共闘候補の山中竹春氏が自民党の小此木八郎・前防災相を破り、約18万票の大差をつけて圧勝した。自民党にとっては4月の衆院・参院補選や7月の都議選に続く手痛い敗北で、「横浜の不覚」が菅首相の解散総選挙戦略に与える影響は不可避であろう。 今回の市長選挙は、現職の林文子市長の他に田中康夫・元長野県知事や松沢成文・前神奈川県知事など、候補者8人が乱立する選挙となり、法定得票数(有効投票総数の25%)に誰も届かず「再選挙」になる可能性も指摘されていた。しかし、IR(カジノを含む統合型リゾート)誘致問題だけでなく、デルタ

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    kechack 2021/08/24
  • 「菅内閣の支持率急落」を正しく読み解く

    <報道各社の世論調査で菅内閣の支持率が急落した。新型コロナ対策が泥縄式に陥っていることへの国民の不満の発露だ。ワクチン接種が進めば支持率回復の希望もあるが、それでも東京五輪開催というメガトン級の難題が待つ> 菅内閣の支持率が「急落」したとするニュースが相次いでいる。朝日新聞は「内閣支持33%に急落」、時事通信は「内閣支持32.2%、発足後最低」と伝えている。FNN・産経新聞の最新調査では支持率は43.0%あるが、前回(4月)と比べると9.3ポイントも減少しており、不支持率は10.9ポイント増加して52.8%となっている。 果たして菅政権の「潮目」が変わったのだろうか。 各社共通して言えるのは、「不支持率が支持率を逆転」していることであり、個別の調査結果からは「新型コロナ対策への不満」が背景にあることが分かる。4月23日に発令された3度目の緊急事態宣言は、5月11日までとされていた終了時期が

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    kechack 2021/05/21
    世論調査のデータで開催・中止に二分されているとしても、いざ開催となれば、賛成に転じる声が増える可能性はある。
  • 菅政権「9月5日のパラ閉会後解散」という見立ての説得力

    <安倍前首相の「菅続投」発言で、政局の焦点はいつ総選挙が行われるかに絞られた。7月の東京都議選、菅首相のお膝元・横浜市で8月に実施される市長選、そして初の女性宰相を狙う小池百合子都知事の「五輪中止カード」......というファクターはあるが、説得力があるのは9月5日のパラ閉会後の解散だ> 「総裁選挙、去年やったばかりですから。1年後にまた総裁を代えるのか、自民党員であれば常識をもって考えるべきだと思いますし、当然、菅総理が継続して総理の職を続けられるべきだろうと私は思います」 5月3日、安倍晋三前首相がBSフジ「プライムニュース」の生放送で、菅首相の再選支持をはっきりと表明した。更に、次の総裁選における菅再選を前提に、「形式的に総裁選を無投票で終わらせるのか、ないしはそれなりに自民党には多士済々で色々な人がいるんだよというのを見せる意味もあって総裁選で活発な論議をするのか」という反町理キャ

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    kechack 2021/05/05
  • 二階幹事長「他山の石」発言の本当の問題点

    <河井元法相が公選法違反裁判で一転して罪を認め、議員辞職する見通しになった。事件について、自民党の二階幹事長が「他山の石」と評したことが「他人事のよう」と責められている。二階氏は「言い間違えた」のだろうか> 2019年7月の参議院選挙における公職選挙法違反(買収)の罪に問われていた河井克行元法相は、3月23日から始まった被告人質問でこれまでの無罪主張を改め、起訴事実の大半を認めるとともに、25日には議員辞職願を衆議院に提出した。近く開かれる衆議院会議で河井元法相の議員辞職が認められる見込みだ。 いま問題となっているのは、被告人質問の約1時間前、自民党部でなされた二階俊博幹事長の発言だ。二階幹事長は「党としても他山の石としてしっかり対応していかなくてはならない」と述べたが、この「他山の石」の解釈を巡って議論が起きている。 野党サイドやSNSでは、二階幹事長の発言を「他人事のようで、無責任

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  • 千葉県知事選挙でなぜ自民は衝撃的敗北を喫したのか

    <千葉県知事選で熊谷俊人氏が自民系候補に100万票の大差を付け圧勝した。政党支持率で今も圧倒的な自民党がなぜ敗れたのか。選挙結果の分析から見えてくる、来たるべき総選挙への影響> 3月21日投開票の千葉県知事選挙で、熊谷俊人・前千葉市長が約140万票を獲得し当選した。自民党推薦候補の関政幸・前千葉県議に約100万票差をつけた圧勝だ。同時に行われた千葉市長選挙でも、副市長として熊谷市政を支えてきた神谷俊一氏が当選した。 熊谷氏の獲得した約140万票は史上最多票数だが、これまでの千葉県知事選挙の中で100万票近い差がついた前例はある。2013年の知事選挙で森田健作候補が約123万票を獲得、次点の三輪定宣候補(共産党推薦)に対して約94万票の差をつけている。しかしこの選挙は、現職知事だった森田健作氏2期目の信任投票という意味合いが強く、大差で再選を果たすことは織り込み済みの選挙だった。 今回の選挙

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    kechack 2021/03/25
  • 「内部リーク」色があまりに濃厚なNTT・総務省接待事件の深い闇

    <再びの文春砲でNTTに飛び火した総務省接待事件。今後の展開を読み解く3つのポイントと、「国民的インフラ」である通信業務を担うNTTと政界の間に横たわる深い闇> 総務省接待事件NTTに飛び火した。先週発売された週刊文春による報道を受けて、総務省が内部調査を開始。3月8日に発表された中間報告によると、谷脇康彦総務審議官が計3回総額10万6852円、国際戦略局長も4万8165円(いずれも参加者1人当たりの頭割り単価)相当の接待をNTTNTTデータ経営陣から受けていたことが判明した。 谷脇総務審議官は、東北新社接待事件を追求された衆議院予算委員会で「国家公務員倫理法に違反する会は(他には)ない」と答弁したばかりだった。「昨日の今日」とはこのことで、武田良太総務相は「行政に対する信頼を失墜させた」と、谷脇氏を大臣官房付に異動。事実上の更迭処分に踏み切った。 今回のNTT接待事件のポイントは現

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    kechack 2021/03/11
  • 総務省接待問題が贈収賄事件に? カギを握るのは......

    <「文春砲」に端を発した総務省接待事件で、同省は調査結果を公表した。総務省と「深い」関係を築いてきた菅首相は、綱紀粛正を断行できるのか。そして、事件は強制捜査に発展するのか> 総務省は2月22日、東北新社による接待事件の調査結果を発表した。それによると、総務官僚計12人が受けた接待は延べ38件、合計53万4104円に達し、それ以外に現内閣広報官が総務省在職当時、7万円を超える接待を受けていた。週刊文春が報じた総務省幹部4人への接待は氷山の一角だったことが明らかになった。 東北新社から接待を受けた官僚12人の大半は、衛星放送事業を所管する情報流通行政局に関係していた。同局は総務省内で「情流(じょうりゅう)局」と略されるが、さしずめ「上級国民」ならぬ「上流国民」達による宴の後といった様相を呈している。 コロナ禍で外出自粛や飲店等の営業時間短縮要請に苦しむ国民をよそに、日橋の料亭をはじめとす

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