朝ドラ『虎に翼』第2週「女三人寄ればかしましい?」は、主人公・猪爪寅子が明律大学女子部法科に入学するところからスタートした。昭和7年(1932)の春のことである。作中では女性の高等教育と社会進出に対して、想像以上の困難や世間からの好奇な視線に女子学生らが直面している。では、昭和7年とはどのような時代だったのだろう。 ■寅子が明大女子部に入学した頃の世界と日本の状況は? 俯瞰してみれば、この時期は第1次世界大戦(1914~1919)と第2次世界大戦の狭間の戦間期にあたる。ちなみに、寅子のモデルである三淵嘉子さんが誕生したのが、ちょうど第1次世界大戦が勃発した大正3年(1914)の11月のことだった。 第1週のお見合いのシーンで世界経済が話題になったが、この背景には1929年、ニューヨークの株式市場が暴落したことに端を発する世界恐慌があった。これにより、植民地を有するイギリスやフランスは「ブロ