食品会社に勤めている。今年の冬、新商品として保育園向けの食事を開拓することになり、勉強のため、ある老舗保育園(認可私立保育園)を紹介してもらい見学することになった。僕は久々に本気モード。「保育園=短大卒業したての保母さん」「保母さん=子供相手ばかりで出会いを求めている」という認識が僕を突き動かしていた。いわば保母さんは港、僕は愛のナンパ専。その保育園の理事長は熱心な教育者だと聞かされていた。 現地につくなり、僕の熱視線を放射された保母さんから警戒されたらしく「ウチは若い男性職員もたくさんいます」といわれて三秒死にました。「男性が多いと仕事に張りが出るんじゃないですかぁ。僕は男性がいてもいなくても仕事ぶりは変わりませんが」蘇生するなりのジョークは流された。嫌われちゃったかな。小声で呟いてみた。とんとんとんとん。聞こえてくる「こぶじいさん」の歌がこんなに悲しく聞こえるなんて。奇妙なことに保母さ