「燃え上がぁれ」の連呼で始まる主題歌を聴くとつい奮い立ってしまう「第一世代」は、もう50代だろう。アニメ史にその名を刻む『機動戦士ガンダム』の放映から、今年で40年。 宇宙移民による独立戦争を舞台に、人型量産兵器「モビルスーツ」同士の戦いが繰り広げられるという画期的な設定で、ロボットアニメに革新をもたらした――などという説明はファンにはもはや不要だろう。リアルな未来社会の描写と血肉の通ったキャラクター造形、政治論や環境論、さらには「人の革新」といった哲学的な要素まで詰め込まれたその世界観のほぼすべては、総監督・富野由悠季の頭脳から生み出された。 いまや古典とも言える作品だが、40周年の締めくくりとして、生みの親である富野監督に、あらためて『ガンダム』に込めた思いを聞いた。誕生史や制作秘話はすでにファンにはよく知られているし、他メディアでも紹介されている。ここでは微に入る作品解説は求めず、あ
神獣など聖なる領域の世界観を生き生きと描く現代アーティスト小松美羽。1月上旬に台湾での大規模な個展を終え、その後のアートフェア「TAIPEI DANGDAI」で出展作品はすぐに完売。2020年も世界を舞台に活躍が期待されている。 筆者は台湾での個展開幕と公開ライブペインティングの際に、小松に密着する機会を得た。今回の個展のテーマは「神祈(PRAYER)」。台湾で会場に集まった若者のファンから本格的なコレクターまで多くの人たちが熱狂する様子をレポートした。この時、小松は集まった人たちに向けてこう挨拶していた。 「2年前に台湾で初めて個展をしてから、祈りの意味を考えるようになりました。祈りを捧げる “PRAYER” ではなく、皆さんの祈りに応えていこうと思い、今回は描きました」 約1時間のライブペインティングの後には、個展会場でサイン会もあったが、さらに2時間以上、小松は100人のファンに丁寧
昔から数多の権力者が、「不老長寿」を夢見てきた。高齢化が進む現在も、いつまでも若々しくありたいと願う人は多く、街にはアンチエイジング関連の商品があふれている。 毎日、テレビや新聞を見ていても、アンチエイジングに関する広告がとても多い。肩や膝の関節の痛みの緩和、育毛や養毛の促進、認知症の予防、肌の衰え防止、頻尿や尿漏れ対策など、多くの広告が加齢に伴う諸症状に対処する商品のものだ。若いころには気にも留めなかった尿漏れ防止パッドや下着の広告もある。 海外旅行に行くとき、高齢者の多くは飛行機の通路側の席を希望する。長い時間のフライトでもほかの乗客に遠慮せず、いつでもトイレに行けるからだ。 誰しも加齢により、あちこちの関節が痛む、髪の毛が薄くなる、記憶力や判断力が鈍る、シミが増える、トイレが近くなるという現象が起こる。そのため超高齢社会の進展とともに、医薬品や健康食品、サプリメントなどのアンチエイジ
テーマは「獣姦」だと聞くと、誰しも戸惑うか、顔をしかめざるを得ないだろう。それを逆手にとったような作品である。年末、日本に帰国した際に、親しい友人から「友人が書いた話題の書がある」と教えられた。同じ早稲田大学の第一文学部(当時)出身だという。 記者はForbes JAPANで5年にわたり女性特集と女性の働き方についての記事を担当してきたが、問題の本質は何だろう、と考えるようになっていた。 『聖なるズー』(集英社刊)は現在京都大学大学院に在籍し、文化人類学におけるセクシュアリティ研究を行う濱野ちひろが「動物性愛者(ズーファイル、動物性愛者たちは自らを略して「ズー」と呼ぶという)」をテーマにドイツと日本を何度も往来して調査し、ノンフィクションとして書き上げた作品である。 2019年11月に開高健ノンフィクション賞を受賞して話題となり、書籍は品薄状態。近ごろ重版が決定したという。詳しい内容につい
英国政府は子供のプライバシーを守るための新たな規則、「年齢適正デザインコード(Age Appropriate Design Code)」を導入しようとしている。大手のテック企業が規則に従わない場合、巨額の罰金支払いに直面する可能性がある。 この規則は子供がアクセスする可能性のあるアプリやソーシャルメディア、ストリーミングサイト、ネット接続可能な玩具まで、あらゆるネットを用いたサービスを対象とする。サービスの運営者は、プライバシー設定をデフォルト状態で高度なレベルにしておくことを求められ、子供らに抜け道を与えてはならない。 子供を対象としたターゲット広告の配信は許されず、位置情報の収集もオフにしておくことが必須となる。運営者はサービス利用者の年齢を把握しておくべきとされる。 「現代の子供たちは自転車の乗り方を覚える前にiPadに触れている。オンラインサービスを運営する企業は、その現実をふまえ
米国では過去10年間だけをみても、動物が持つ細菌が原因となった感染症の発生例が数多く報告されている。ペットとしてかわいがる人が多い一方で、非常に危険な細菌を保有する動物もいるためだ。以下、かわいらしさと危険度から考えた「ワースト5」のペットを紹介する。 5位:ヤモリ 米国では2014年1月1日から2015年6月16日までに、ペットとして飼われていたトカゲの一種「オウカンミカドヤモリ」が保有するサルモネラ菌(サルモネラ・ミュンヘン)への感染例が17州で報告されている。 4位:ひよこ/子ガモなど 2011年には「サルモネラ・アルトナ」に20州の68人、「サルモネラ・ヨハネスブルク」に15州の少なくとも28人が感染した。いずれもペットのひよこやコガモが原因だった。2010年代にはほぼ毎年、サルモネラ感染症が集団発生している。 ただ、自宅の裏庭で何羽もの鳥を飼っている人の多さを考えれば、これは驚く
いま、世界で最も熱い分野といわれ、大物投資家たちも注目する「合成生物学」。1月24日発売のフォーブス ジャパン 2020年3月号では、「AIが加速させた『合成生物学』600社の衝撃」と題し、急成長を遂げる合成生物学のリーダー企業を特集している。 そのなかから、36歳の科学者が起業した米サンフランシスコのジー・バイオティクス社を紹介しよう。 表紙をクリックするとamazonのサイトにジャンプします。 ワインやビール、カクテルなどの洒落たお酒のイラストと、1本のスタイリッシュなデザインの小瓶の写真が並ぶウェブサイト。米国でパーティーの必需品として、若者をはじめ、多くの酒飲みたちから愛されはじめている製品だ。 「大都市を中心に売り上げは伸びており、月30%の成長を続けています」 そう話すのは、合成生物学企業「ZBiotics(ジー・バイオティクス)」の共同創業者兼CEOのザック・アボット(36)
米国のコンテンツマーケティング業界では、もう何年も前から「ストーリーテリング」に注目が集まっている。コンテンツマーケティングの専門カンファレンスに足を運ぶと、一日中ストーリーテリングのセッションが展開されている部屋もあるほどだ。 ストーリーのあるコンテンツは、そうでないコンテンツと比較してWebページの滞在時間が5倍以上になるという研究もあり、マーケターはどうやって企業や商品のストーリーを消費者や顧客に伝えていくか、日々知恵を絞っている。 米国で進むビジュアルストーリーテリングの研究 ストーリーの「見せ方」に関する研究も盛んだ。動画やインフォグラフィックなどを活用して、ストーリーをビジュアライズ(可視化、視覚化)するもので、「ビジュアルストーリーテリング」と呼ぶ。 「Content Marketing World 2018」におけるビジュアルストーリーテリングのセッション(筆者撮影) 筆者
「MBA留学」と聞くと、世界で活躍するための約束された切符に思えるかもしれない。かつての私にもそういうイメージがあった。しかし現実的には、世界ランキングのトップスクールを出ても、MBAという学位だけでは米国・欧州ともにそのまま現地に残って就職することは困難だ。 トップビジネススクールを卒業したとして、就職活動で競争相手になるのは、輝かしい職歴を持ち、同じトップスクールを卒業し、現地のビジネスをよく知っているネイティブ(もしくはヨーロッパだと数カ国語のバイリンガル・トライリンガル)である。 かつて私も挑戦したことがあるだけにその大変さを身をもって知っている。しかし、そんなハードルを乗り越えて活躍する日本人がいる。2011年にHBS(ハーバードビジネススクール)を卒業し、アメリカをベースにグローバルに活躍している吉川絵美さんだ。彼女はなぜ困難な道を歩いてこれたのか。人生を振り返りながら、どの選
AI(人工知能)は民間企業や消費者だけを対象にしたテクノロジーではない。各国の政府や軍隊はAIのポテンシャルに高い関心を寄せている。例えば、中国政府は市民を監視するためにAIを大規模導入しているし、英国防省も先日、安全保障や戦争に関する意思決定にAIを導入すると発表した。 英国防省傘下の国防・セキュリティ促進機構(DASA、Defense and Security Accelerator) は1月14日、海軍向けに効果的なAIの導入を提案したスタートアップに、総額400万ポンド(約5億7000万円)の初期投資を行うと発表した。 DASAが特に期待を寄せているのは、機械学習を使って膨大な量の情報やデータを処理し、軍艦の意思決定に革命をもたらす技術の開発だ。 国防省は、「Intelligent Ship–The Next Generation」と名づけたコンペの一環として、9つのプロジェクトに
米国のバンカーが我が世の春を謳歌している。低金利に減税、2%を超える成長率と過去最低の失業率という力強い経済を追い風に、米国の銀行は史上最高となる計2500億ドル(約27兆4000億円)近くの年間利益をたたき出している。 バランスシートも健全で、貸し倒れは最小限に抑えられている。テクノロジーを活用したコストカットや、活発な合併の効果もあり、利益率も引き続き良好だ。米銀の2019年の経営破綻はわずか4件。前年は0件だったから、それに比べると増えたことになるが、何百もの銀行がつぶれた金融危機の時期を思えば隔世の感がある。 米連邦預金保険公社(FDIC)の調べによれば、米国で現在赤字の銀行は4%ほどしかなく、19年には全体の6割超の銀行が前年比で利益が増えた。ただ、実際の業績は大手行のなかでもかなりバラツキがある。 11回目となるフォーブス「米国の最高の銀行」ランキングは、成長や信用の質、収益性
全米のミュージック・シーンにおける最高栄誉といわれるグラミー賞が発表され、長崎県出身の打楽器奏者、小川慶太氏参加グループの楽曲が「最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム賞」に選ばれた。では、過去のグラミー賞受賞者にはどんな日本人がいるのか、その一部を以下紹介しよう。 では、過去のグラミー賞受賞者にはどんな日本人がいるのか、その一部を以下紹介しよう。 ■オノ・ヨーコ(音楽家):1981年度 年間最優秀アルバム賞 Getty Images ジョン・レノンと共作したアルバム「ダブル・ファンタジー」で日本人初のグラミー賞受賞者となった。なお、夫ジョンは本アルバムの発売から間もない12月8日に、狙撃により亡くなった。彼女は夫亡きあとも、前衛芸術や音楽を通した平和運動を続けている。 ■坂本龍一(作曲家):1988年度 最優秀オリジナル映画音楽賞 Getty Images イタリア、中華
大阪は西成区にある日雇い労働者の町、通称「釜ヶ崎」。そこで毎年お盆の時期に行われる「釜歩きツアー」と「釜ヶ崎夏祭り」に参加してきた。2018年8月15日、朝9時から12時間以上釜ヶ崎を歩いた中で、見たもの、感じたものを記録する。 2018年8月15日11時過ぎの三角公園。 日本最大のドヤ街として長い歴史を持つ釜ヶ崎。日本で唯一暴動が起きる街とも言われている(2008年を最後に、この10年間は暴動は起きていない)。新たに移り住む人が少ないためか、他地域と比べて極端に高齢化が進み、かつ孤独死の多さも問題になっていると言う。 「釜歩きツアー」に参加する 1人では行きにくい場所を見ることができ、そこに当事者として関わってきた方の話が聞けるとあって楽しみにしていた。ガイド役は水野阿修羅さん。ご自身も日雇い労働者として1969年から釜ヶ崎で暮らし、通称釜共を結成して暴力手配師と闘ってきた方。(その時の
現実はたった1つの絶対的なものではない?量子レベルでは、人によって別の現実が存在するという結論(英研究) 記事の本文にスキップ あなたは現実の性質について疑問に思ったことがあるだろうか? 最新の研究では、現実とはじつはたった1つの絶対的なものではなく、人によって別の現実が存在するという衝撃の結果が確認されてしまった。 少なくとも量子レベルでは・・・ 『arXiv』に投稿された研究では、2人の人間が同じ光子を目にしながら、それについて異なる結論に達し、それでいてどちらも正しい状況があるという、これまで思考実験でのみ知られていた奇怪な事実が本当だったと述べている。 ウィグナーの友人のパラドックス 研究論文は冒頭でこう説明してる。 「2人の観察者は本質的に異なる現実を体験しうるという、ユージン・ウィグナーの有名な思考実験で劇的なまでに浮き彫りにされているように、量子理論では、観察の客観性はそれほ
新型コロナウイルスによる肺炎が深刻な中国湖北省武漢市で、衛生当局は患者を受け入れる専門病院の新設を急ぐ。ただ物資不足などから医療現場の対応が追いつかず、院内感染のリスクも高まっている。当局は感染地域の封鎖に加え、隔離病院建設の工期目標を6日以内とするなど、強硬手段を相次ぎ打ち出している。【北京・浦松丈二、河津啓介】 医師が自ら体験発信/当局は情報発信消極的 武漢市の病院では殺到する受診者に対応が追いつかない。混乱する一方の医療現場を受け、複数の医師が自らの感染体験を公表し、警鐘を鳴らしている。ただ、当局は情報公開に消極的で、実態の把握を妨げる形になっている。 院内感染の状況を示す医療従事者の感染者数は、武漢市が21日に15人、隣の黄岡市が5人と発表しただけだ。その後、全体の感染者が倍以上に増えても、他地域を含めて情報の更新はない。インターネット上では院内感染に関する情報が飛び交い、「真相は
中国湖北省武漢市で確認された新型コロナウイルスによる肺炎の急拡大を受け、旅行業界団体「中国旅行社協会」は25日、27日から日本を含む国外への団体旅行を一律に停止すると決めた。中国中央テレビ(CCTV)が報じた。政府の要請による暫定的な措置だという。25日の春節(旧正月)前後は大勢が旅行するため、観光地などに影響を与えそうだ。 同協会は24日、国内の団体旅行を停止しつつ、国外旅行については安全に旅行できることを条件に認めていた。習近平国家主席は25日、中国共産党の政治局常務委員会を招集。「流行が加速している」と危機感を示し、対策指導グループを設置した。政府の取り組み強化で、事実上の国外団体旅行の禁止につながったとみられる。個人の国外旅行も旅行会社が航空券と宿泊先をセットで手配する場合は認められず、キャンセル料金などは関…
首相主催の「桜を見る会」で、内閣府は21日に国会に示した新たな資料の存在を2019年11月の段階で把握していた。毎日新聞の取材に内閣府が認めた。19年秋の臨時国会で桜を見る会の問題が表面化したにもかかわらず、少なくとも2カ月以上、資料の存在を国会に隠していた対応に批判が強まるのは必至だ。 資料は14~19年の招待者について「各界功績者(総理大臣等)」「各界功績者(各省庁)」「各国大公使等」など推薦区分をまとめ、総数を示したもの。内閣府総務課によると、人事課から招待者の情報を受けた総務課が作成し、開催要領や経費関連の決裁などと同じ行政文書ファイルに含まれていた。内閣府の担当者は国会提出後、野党側に「『招待者数の総数の根拠となる資料』の有無を聞かれなかったため、これまでは出さなかった」と釈明したが、野…
首相主催の「桜を見る会」を巡り内閣府が21日に国会に示した新資料を読み解くと、招待者や支出の増加ぶりが克明に浮かび上がる。特に第2次安倍政権となってから「政治家枠」が膨張し、「功労」よりも「政治家とのコネ」が重視されていることが読み取れる。 小泉政権時と比較 国際貢献などの功労者224人減 「政治家枠」の膨張は、小泉政権時と比べると明らかだ。2019年12月に国立公文書館が公開した小泉政権時(05年度)の招待者の内訳を見ると、「総理大臣、自民党、公明党、正副官房長官」の合計は2744人。新資料で判明した19年度分の「各界功績者(総理大臣等)」は8894人で、「政治家枠」は約3・24倍に増えた。全体では計8737人から計1万5420人に増え、増加分の約92%を「政治家枠」が占めた。 著名な芸能人やスポーツ選手を含む「芸術・文化・スポーツ」も05年度の201人から19年度は260人に増加。ピー
コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕
原子野にたたずむ母は何を目にしたのか--。2019年にリニューアルされた広島市の原爆資料館本館入り口に掲げられた少女の写真。原爆投下3日後に毎日新聞記者が撮った当時10歳の藤井幸子さんの長男、哲伸さん(59)=東京都調布市=は、被爆の影響で若くして亡くなった母の体験と半生を追い続けている。25日に都内であった市民講座で、追体験から判明した事実などを語った。 この日、哲伸さんは1枚のイラストを紹介した。家の玄関近くに置かれた長椅子に座るブラウス姿の女の子。被爆直前の母の姿だ。 母は被爆の影響による骨髄がんで1977年に42歳で亡くなった。原爆投下の瞬間、爆心地の東約1・2キロの洋食店を兼ねた自宅にいて「右手をついていたら爆風が吹き込んできた」と聞いていた。 米原爆傷害調査委員会(ABCC、現放射線影響研究所)で定期的に検査を受けていた記憶を頼りに、カルテを取り寄せて分析した。吹き込んできた爆
このままでは深刻な借金財政から抜け出す時期が遠のくばかりだ。 内閣府が発表した最新の財政試算では、健全化の指標としている基礎的財政収支の見通しが悪化した。 増え続ける社会保障費など政策に使うお金を税収などで賄えているかを毎年度示すものだ。今は国と地方で15兆円強の赤字と借金頼みだ。 黒字化は1100兆円超の借金残高を減らす一歩となる。政府は2025年度黒字化を目標にしている。 だが、試算では25年度は3・6兆円の赤字と、わずか半年前の前回試算から1兆円超も赤字が膨らむ。黒字化するのが2年遅れの27年度というのは前回と同じだが、黒字額は赤字寸前にまで減る。 政府は昨年10月に消費税を増税して、国民に新たな負担を求めた。にもかかわらず健全化が遅れるのなら、あまりに無責任である。 内閣府は、最近の法人税収の伸び悩みが響いたと説明している。米中貿易戦争による海外経済の停滞で日本企業の収益が悪化した
抗生剤(抗菌薬)が効かない「薬剤耐性菌」による死亡者が、全国で少なくとも年間8000人以上いるとの推計結果が出された。 国立国際医療研究センター病院(東京)などの研究チームが昨年12月、代表的な2種類の耐性菌について2017年の国内死者数を推計した。全国規模で初のデータだ。 世界的には「対策を取らなければ、50年までに死者が1000万人」との推計もある。 抗生剤を飲むと、耐性のない菌が死滅する一方で、一部の耐性を持つ菌が生き残り増殖する。院内感染が問題になったが、最近では日常生活における感染も増えている。 肝心なのは、抗生剤の安易な使用をやめることだ。特に、風邪の原因のほとんどは抗生剤が効かないウイルスであるのに、処方されるケースが少なくない。 関係学会などが診療所を対象にした調査では、風邪の診断で患者が抗生剤を希望した場合、「説得しても納得しなければ処方する」と半数が回答した。「患者の希
「昭和元禄(げんろく)」などの造語で知られた福田赳夫(たけお)元首相は、蔵相だった1974年1月、当時の猛烈なインフレを「狂乱物価」と呼んだ。田中角栄首相の積極的な経済政策に石油危機が重なり、物価は年20%以上も上がっていた▲だが田中首相の見方は違ったようだ。「大蔵大臣は狂乱物価と言うが、東大とか恵まれたところで勉強していた人たちだよ。昭和初期の恐慌(きょうこう)のひどさを知らないから、そんなことが言えるんだ」(佐藤昭子著「私の田中角栄日記」)▲政敵をけん制し、自分の政策を弁護した発言かもしれない。ただ昭和恐慌では物価が10%以上も下がる深刻なデフレに襲われ、街に失業者があふれた。繰り返したくないとの思いもあったのだろう。いずれにせよ国民生活に直結する物価は政治家の大事な課題だった▲では今はどうか。おととい発表された昨年の消費者物価上昇率は0・6%だった。3年連続の0%台にとどまり、アベノ
憧れの指揮者と話をした夜 私が大学を卒業した年、小澤征爾先生に推薦していただき、アメリカ、マサチューセッツ州のタングルウッドで開催される、タングルウッド音楽センターに参加したときのことでした。これは、名門ボストン交響楽団が開催するタングルウッド音楽祭の一環として毎年行われる夏季講習会ですが、ここに参加したことが、私の指揮者人生にとって一つの大きな分岐点となるのでした。 この夏季講習会は、1940年、当時ボストン交響楽団の音楽監督だったセルゲイ・クーセヴィツキーによって、バークシャー音楽センターという名前で創設されました。1970年には、小澤征爾さんが所長に就任。20世紀を代表するアメリカの大人気指揮者、レナード・バーンスタインを総合アドバイザーとして招くなどしながら、精力的に若者の指導にあたっていました。 バーンスタインは、当時、私にとって憧れの指揮者の一人でした。彼はバークシャー音楽セン
国会で提出する法案は「過去最少」の52本に 今年の通常国会が1月20日に開会した。150日間の会期が終わるのは6月17日。その翌日には東京都知事選(7月5日に投開票)が始まる。このため政府は、会期の延長は難しいと判断し、提出する法案を過去最少の52本に絞り込んだ。 開会日の20日には、衆参両院の本会議でそれぞれ40分間ずつ、安倍首相の施政方針演説が行われた。安倍首相は東京オリンピック・パラリンピックについて「世界中に感動を与える最高の大会にする」と述べ、「国民とともに新しい時代を切り拓く」とした。 しかし、私物化が問題視されている「桜を見る会」や、IR(統合型リゾート)事業をめぐる汚職事件、安倍首相が任命した元閣僚の辞任問題については、一切ふれなかった。 これは「安倍1強」の驕りだろう。呆れてしまう。政治とは国民のためにあるということを忘れてはいないか。安倍首相は私たち国民を愚弄している。
安倍晋三首相は二十日の施政方針演説で、昨年十月の台風19号の際に「八ッ場(やんば)ダム(群馬県)が利根川の被害防止に役立った」と述べた。だが、当時は他の施設もフル稼働して水位を調節しており、利根川の治水で八ッ場ダムの効果だけを紹介するのは説明不足で、誤解を招きかねない。 国土交通省関東地方整備局によると、台風19号で八ッ場ダムは約七千五百万立方メートルの水を貯留した。完成前に水をためて安全性を確認する「試験湛水(たんすい)」の段階にあり、担当者は「極めて低い水位から満水近くにまで達した特殊な状況だった」と説明。完成後も同じ量の水を貯留できるわけではないとの見方を示した。 利根川上流域のその他のダム六カ所でも計約七千万立方メートルを貯留し、八ッ場ダムとともに群馬県内で水位を約一メートル下げた。担当者は八ッ場ダム単体でどの程度を下げたか「検証していない」とする。茨城、栃木、群馬、埼玉の四県にま
もう、アホなのか、アホなのか!! だいぶ前から話には出てたけど、とうとう始めやがった! 頭がおかしいとしか言いようがない。 政府も、南三陸の課長も、仙台放送も。 いや、日本全体が狂ってる。 危険だから除染して袋に入れて隔離した放射能汚染物質を、どうして土に戻すのか? それもよりによって農地にだよ!(; ꒪֊꒪) 牧草の種をまいて放射性物質の移行を調べると言いながら、もうすでに全部すき込む前提が丸見えじゃない? 400ベクレル未満ならOKという根拠はどこにあるのか? やがて16軒の農家は、放射性物質をすき込んだ土で育った野菜を、市場に出荷するのか!? メディアはどうして一言も批判しないのか? 狂ってる。日本は本当に狂ってる。 しんちゃん@shinchann2008なぜ、農地にすき込むのだろう?自殺行為ではないのか?誰がこれを安全だ、と言っているのか?「福島第一原発事故で発生した“汚染牧草”
22日の衆議院本会議での、国民民主党の玉木雄一郎代表による代表質問の際のことだった。玉木代表が「20代の若い男性から相談を受けました。交際中の女性から“姓を変えないといけないから結婚できない”と言われたそうです」と、「選択的夫婦別姓」の導入を訴えたとき、「だったら結婚しなくていい」というヤジが飛んだのだ。 議場は一時騒然。出席していたある議員は、ヤジの声の主が自民党の杉田水脈衆議院議員ではないかと推測。杉田議員といえば2018年、LGBTに関する寄稿が批判を浴びた人物だ。真相を質そうとする報道陣に対し、杉田議員は終始“電話中”で、問いかけをスルー。 野党側は「誰がヤジを飛ばしたのか」を確認するよう与党側に要求、与党側は事実を確認する考えを示している。 【映像】ずーっと電話中?杉田水脈議員の様子 玉木代表は「非常にショックだったし、こういう自民党に任せていたから、今のような少子化が止まらなか
四国電力伊方原発。左から3号機、1号機、2号機=愛媛県伊方町 25日午後3時45分ごろ、四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)で3号機の定期検査中、発電所内が一時停電するトラブルがあった。非常用ディーゼル発電機が起動するなどして約10秒後に復旧した。四国電は「ほぼ全ての電源が一時的に喪失した」と説明している。原因は不明。外部への放射能漏れはないとしている。 四国電は同日、定検の全作業を当面見合わせると明らかにした。愛媛県の担当者は「看過できず、厳しく対応していく」と述べた。 四国電によると、停電は送電線の部品の取り換え作業中に発生。送電線を保護するため異常な電流が流れた場合に電線を遮断する装置が作動し、停電が起きた。
愛媛県警松山東署が2019年7月に松山市の20代女性を窃盗容疑で誤認逮捕した問題で、明らかになった別の女の書類送検。同じ容疑にもかかわらず、20代女性は逮捕で身柄を拘束され、実名で報道発表されたが、別の女は逮捕も発表もされず、県警は新たな容疑者を書類送検した事実すら明らかにしていない。 ◇松山東署長「あくまで別件」 一般的に身柄拘束のない書類送検は軽微な事案のため報道発表されることは少ないが、今回は誤認逮捕された女性の名誉回復などのため、その後の捜査状況を明らかにする必要性は大きかった。 同署の鈴木典男署長は24日夜の報道陣の取材に対し、書類送検の事実も「言えない」とし、「あくまで誤認逮捕とは別件で、いくら容疑者といえども人権などを考慮し、任意で捜査しているから」と説明した。 県警は19年7月22日に誤認逮捕を発表。当時の発表では自白強要など不適切な取り調べについては「そういう報告は受けて
「五輪で東京に民間機が集中する。五輪期間中に、米軍横田基地を民間機も共同使用できないだろうか」 日本政府が米軍にこう打診したのは、昨年のことだった。米軍の運用などを協議する「日米合同委員会」の下部組織「民間航空分科委員会」でのことだ。 だが、米軍幹部は「そんな交渉はしない」と突っぱねた。 「… ","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad
首相主催の「桜を見る会」で、内閣府は21日に国会に示した新たな資料の存在を2019年11月の段階で把握していた。毎日新聞の取材に内閣府が認めた。19年秋の臨時国会で桜を見る会の問題が表面化したにもかかわらず、少なくとも2カ月以上、資料の存在を国会に隠していた対応に批判が強まるのは必至だ。 資料は14~19年の招待者について「各界功績者(総理大臣等)」「各界功績者(各省庁)」など推薦区分をまとめ、総数を示したもの。内閣府総務課によると、総務課が作成し、開催要領などと同じ行政文書ファイルに含まれていた。内閣府の担当者は国会提出後、野党側に「『招待者数の総数の根拠となる資料』の有無を聞かれなかったため、これまでは出さなかった」と釈明したが、野党側は「招待者数の推移を示す資料は求めていたはずだ」と反発した。 菅義偉官房長官が推薦区分の内訳を19年11月に聞き取り調査した際、総務課の担当者は区分別に
東洋大学で大騒動だ。同大4年の学生が東京・白山キャンパスで教壇に立つ竹中平蔵教授の授業に反対する立て看板を設置、批判ビラをまいたところ、大学側に退学を勧告されたというのだ。 当該学生が自身のフェイスブックで一連の経緯を“拡散”。ネット上には「表現の自由を奪うことは言論の府である大学の死を意味する」などと大学側への批判コメントがあふれている。日刊ゲンダイの取材に当該学生はこう振り返った。 「21日朝9時から立て看板を出し、ビラを配り始めたら、10分と経たないうちに学生課の職員がビラ配布の中止と看板の撤去を求めてきました。その後、学生課の部屋に連れていかれ、職員5、6人から約2時間半にわたって詰問されました」 ■こんな男がいる大学に在籍は恥ずかしい ビラは冒頭から竹中氏の規制緩和路線を批判。「正社員はなくせばいい」「若者には貧しくなる自由がある」「トリクルダウンはあり得ない」など竹中氏の過去の
黒枠のラベルは、コンテンツホルダー自身が付与したものです。グレー枠のラベルは本文解析で自動付与されたものです。
【共に学ぶ高校 障がいがあっても】(1) グレーのセーターを着た澤田健太さんは、小柄な26歳。今月15日、実家のある大阪市旭区に会いに行くと、人懐っこい笑顔で「けんた」と一文字ずつ自己紹介してくれた。「握手して」という母親の美枝さん(55)の呼び掛けに、健太さんがうれしそうに手を差し出した。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く