液晶パネルの透明電極などの材料「インジウムすず酸化物」(ITO)の代替物になりうる新規材料を、安価なマグネシウムを使って開発したと、東海大学などの研究グループが発表した。 ITOに含まれるレアメタルのインジウムは、液晶パネルの生産拡大で資源枯渇のおそれがあり、価格も高騰している。豊富なマグネシウムを使った新材料なら低コスト化と安定供給が可能になるとして、企業と協力して実用化を目指す。 開発したのは同大開発工学部の久慈俊郎教授と千葉雅史准教授、アイセック・ナノ中部(静岡市)のグループ。 研究グループは水酸化マグネシウムに着目し、層構造中に炭素を導入。この材料を使っい、ITOと同様に「スパッタリング法」でガラス上に膜を形成。水蒸気中にさらすと透明化し、電気特性評価を行うと、電流が流れ、抵抗値を確認できたという。 光の透過率は可視光領域で約90%とITOに匹敵。電気特性を示す「比抵抗」(Ωcm)
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