2016年11月05日12:30 カテゴリ 考えないで感じるとして、その「感じる」ってどういうことなのかって話。『触れることの科学: なぜ感じるのか どう感じるのか』(デイヴィッド・J. リンデン著) 考えるな、感じろ。有名なセリフですし、会社の新人研修でも目にしたり耳にしたり、あるいは自分で口にしたりすることのある表現だと思います。 英語で言えば「Don't think, feel」。ここでいう「感じる feel」という言葉はしかし、科学的にはどのようなものなのでしょうか。 今回とりあげる『触れることの科学』は、既刊の『快感回路』で依存症と脳の関係を読みやすく紹介した著者が書いた、「感触」論。 五感でいえば「触感」。 本書の原題である「touch」は触るということですが、冒頭で挙げた「feel」の名詞形「feeling」は感情という言葉として使われています。本書ではなぜ「視覚」ではなく「