米国発の金融危機が全世界を巻き込んでいる。米国から遠く離れたアジアとて例外ではなく、特に韓国の打撃が大きい。それは韓国通貨ウォンの激しい値動きに顕著に表れている。なにしろ最近のソウル外為市場では、ウォン相場が急落して「前日比10%」「アジア通貨危機以降最大の下落幅」というような状況にあるのだ。 実際に米ドルに対するウォンの推移をグラフにしてみると、その急落ぶりに驚かされる。近年、強さを増してきて、去年(2007年)は1ドルあたり950ウォンを下回るまでになっていたウォンなのだが、7月以降のグラフの傾きはすさまじいばかりだ(というより、ほぼ垂直である)。10月28日には1450ウォンを超えてしまった。 米ドルに対してもこれだけ弱くなっているウォンだが、実は日本円に対してはさらに弱くなっているのだ。わたしは先週の火曜日(10月28日)に韓国に行ったが、当日は円高もあり1万円で15万ウォンとい