千葉大は12日、地表観測用の人工衛星のパラボラアンテナを軽量化する技術を開発したと発表した。 従来のアルミや強化プラスチックでなく、金属製の糸を使ったメッシュ(網目)構造としたのが特長。大幅なコスト削減につながるといい、2020年までに実用化したい考えだ。 同大によると、衛星の製作費用は1キログラム当たり約1000万円とされる。新しいアンテナを使うことで、100億~200億円かかっていた小型SARという観測衛星を、10億円以下で作ることを目指す。 熱に耐えて形状を維持するため、メッシュの表面に金メッキを施す。同大環境リモートセンシング研究センターのヨサファット・テトォコ・スリ・スマンティヨ教授は「加賀友禅の織物の技術をヒントにした」と話した。