元エンジニアが、たった一人で切り盛りする東京・神保町の食堂が話題を呼んでいる。ここが、行列の絶えない人気店かといえば、さにあらず。ところが、昼時のピークには12席が4回転する賑わいだとか。 秘密は、エンジニア出身者ならではの、確立したフレームワーク。そして、飲食業界の型にはまらない、独自の経営手法があった。 『未来食堂』を経営する小林せかいさんは、大学卒業後日本IBM、クックパッドで計6年間エンジニアとしてのキャリアを積み重ねてきた人物。エンジニアから食堂経営への転身は、ワークスタイル多様化の時代とは言え、異色のキャリアチェンジであることに違いない。だが彼女には、飲食業界でどうしても挑戦してみたいことがあった。 毎回同じメニューを提供するのではなく、自分の食べたいものをオーダーできる店。たくさんのメニューから選ぶのではなく、来店するお客の気分や体調にあったおかずをあつらえる。一人ひとりが思