この本「火と灰:アマチュア政治家の成功と失敗」は、落選者の必読書だと思います。私は落選するのは2度目ですが、前回落選したときに尊敬する政治学者が贈ってくださった本です。とても感銘を受けました。そしていま再び読み返しています。今回の衆院選では多くの仲間が議席を失いましたが、彼/彼女らにも薦めたい本です。 著者のマイケル・イグナティエフ氏は、ハーバード大学で政治学の教授を務めたあと、母国カナダで自由党(リベラル政党:現与党)の連邦議会議員になります。とんとん拍子で出世して当選2期目で党首になります。そして党首として臨んだ総選挙で大敗し、自らも選挙区で落選して政界を引退しました。 その体験を書いたのが「火と灰:アマチュア政治家の成功と失敗」です。あえて自らを「アマチュア政治家」と呼ぶのは、政治学者としては成功したものの、実際の政治経験があまりないまま党首になった事実を踏まえてのことだと思います。