世界観の構築が、UIをはじめあらゆるデザインの最終目標であるべきという鹿野氏。世界観を構成するものとしての「美しい表現」の背後には、必ず「美しい構造」が隠されているという。デザイナーの仕事とはその構造を作ること。一歩引いた視点で物事を考えられるかどうかで、アウトプットの質は変わる―。 デザインは“世界観”を築くためにある ― WOW 鹿野護のUI・デザイン論。[1]から読む 「偶然性」― 人の記憶に残るUI/UXを作るためのキーワード。 ― “世界観を構築する”ことが、UIに限らず、“あらゆるデザイン”に求められている? ええ。iPhoneアプリでも一回使ったきりで忘れているものって、いっぱいあると思うんですよ。狭義のUI・UXといった視点や、ユーザーリサーチといった工学的なデザインからだけでは、なかなか「人の記憶に残ったり、感動するもの」は生まれにくい。WOWに求められているのは、そこに