8.30.2013 梶谷懐第8回 第3章「国家」と「民間」のあいだ ――中国は国家資本主義なのか?(1)―― 曲がり角を迎える中国経済中国経済が揺らいでいる。中国経済がその減速傾向を露わにする中、それと並行して「バブル崩壊」「信用危機の発生」が喧伝(けんでん)されるようになっている。特に今年の6月に「6月危機」とも呼ばれる金融市場における資金逼迫(ひっぱく)が中国経済を襲って以降、にわかに注目を集めるようになったのが、中国版「影の銀行(シャドーバンキング)」の存在である。 もともと米国の量的金融緩和が終了間近だという予測が広がり、ホットマネーの逆流が生じていたほか、理財商品(銀行の簿外取引を通じた資金調達手段である高利回りの金融商品)の返還期限が6月末に集中していたことから、短期金融市場は流動性不足ぎみに推移していた。 その中で、中央銀行である中国人民銀行は、あえて市場から資金を
台湾の人気バンド「メイデイ」が27日に放送されるテレビ朝日の音楽番組「ミュージックステーション」に出演する。番組ではflumpoolとのセッションによる新曲を披露する予定で、台湾人バンドとしては初の快挙となる。 今回「メイデイ」が出演するのは27日に日本国内で放送される「ミュージックステーション 3時間SP もう一度見たいMステライブ映像ランキング」で、AKB48やきゃりーぱみゅぱみゅ、Perfume、YOSHIKIなどと共演する。同番組には過去にビビアン・スーが「ブラックビスケッツ」名義で出演したことがあるが、純粋な台湾人バンドとしては「メイデイ」が初めてだという。 「メイデイ」は台湾を始め中華圏で絶大な人気を誇る5人組バンド。今年アミューズと日本におけるマネージメント契約を締結しており、10月2日にflumpoolと初コラボ作品となる日本語曲「Belief~春を待つ君へ~」を、11月1
■中国の食料庫、穀物140万トンの空取引が発覚=大手国有企業の構造的横領■ Growing wheat field, springtime green. Invigorating body, mind and soul. Hopefully not ( yet ) Triticum Monte Santum !!! Who knows ? / artist in doing nothing ■大手国有企業による構造的横領事件 100人以上の逮捕者を出した中国儲備粮管理総公司河南分公司の疑獄について経済観察報が伝えている。穀物価格を下支えする国の農業補助金を悪用して、大手国有企業が多額の税金を横領していたことが明らかとなった。 中国儲備粮管理総公司は穀物及び食用油の備蓄、管理、加工を担う中央企業(国家直属の大手国有企業)。特に河南省など6省では「托市收购」と呼ばれるマーケットを利用した穀物価
「公共企業家」が中国で「静かに」ではあるが、存在を示し始めている。社会問題の解決に積極的に関わり、公共空間の形成に貢献する企業家のことだ。同様の活動に励む「公共知識人」はよく聞く言葉だが、「公共企業家」はあまり耳にすることがなかったもしれない。一部の企業家が公共企業家を自称したり、メディアが公共企業家を取り上げたりするようになったのはごく最近である。ビジネスの成功によって注目される企業家たちは強力な発信力を持っており、特にインターネットを駆使して世論に大きな影響を与えるようになった。腐敗が当たり前のように横行する社会の荒廃ぶりを悲観し、市民運動を核とする変革を訴える企業家もいる。 自らの在り方や身の置きどころを 探そうとする企業家たち しかし、こうした動きは大々的に広がっているわけではなく、「静かに」進んでは後退し、また進むという状態だ。中国の進める社会主義市場経済は自由で公平な競争を阻害
「治安は良いですねえ~」なんて言われるのが常なベトナム、そんなベトナムで起こった銃による殺人事件、それも容疑者は市の政府に殴りこんでの出来事とあって、自分でも驚いたのがこの事件。多くのベトナム国内メディアが伝えています(英字紙は伝えていないですが)。BBCベトナムは背景なども深く追って、さすがの面白い記事ぶりです。 詳細は明らかにされていない、というか調査中でもあるのでしょうが、どうやら土地譲渡における補償金を巡るトラブルがあったようで、犯人はタイビン省タイビン市・土地発展基金センターに銃を持って乱入し、同センターの副センター長が死亡、その他4人も銃で打たれ、犯人はその後自らも自殺してしまったとのことです。もちろんたまには殺傷沙汰もありますが、銃を使って(中国製とのこと)の事件で、しかも市役所で役人を直接狙った荒々しさは衝撃的です。 ベトナムの貧富の格差は広がるばかり。実はたまたまではあり
麻生 晴一郎(あそう・せいいちろう):ノンフィクション作家 略歴 1966年福岡県生まれ。東京大学国文科在学中、中国ハルビン市の格安宿でアルバイト生活を体験し、出稼ぎ労働者たちと交流。現在はルポライターとして中国の草の根の最前線を伝える。また、東 アジアの市民交流のためのNPO「AsiaCommons亜洲市民之道」を運営している。主な著書に『北京芸術村:抵抗と自由の日々』(社会評論社)、『旅の指さし会話帳:中国』(情報センター出版局)、『 こころ熱く武骨でうざったい中国』(情報センター出版局)、『反日、暴動、バブル:新聞・テレビが報じない中国』(光文社新書)、『中国人は日本人を本当はどう見ているのか?』(宝島社新書)など。 登記簡素化の動き 中国では土地問題や現地警察の横暴に対する抗議などの抵抗運動が年間15万件に上ると言われている[1]。経済格差や環境汚染、地方政府の汚職など問題が山積し
最新記事 2022年04月26日 バイオ医薬品産業のエコシステムを構築する無錫ハイテクパーク 2022年04月25日 ビッグモデルをベースにスモールデータで微調整 企業のスマート化モデル転換 2022年04月22日 グリーン水素: CO2排出ゼロの新エネルギー バックナンバー 2022年04月19日 「科学技術進歩法」を後ろ盾にテクノロジー発展の波に乗る 2022年04月13日 マイクロ・ナノメートルのレベルで模様を刻むフェムト秒レーザー 2022年04月08日 上海・張江の「島」 なぜAI大手が集結し産業生態系が構築されているのか 2022年04月06日 1度に9つの作業を行う自動耕種技術でコストを6割削減 2022年04月05日 空間の制限を打破する飛び地パークがウィンウィンの発展への助けに 貴陽市
しかもこの数は政府の認定を受けたNGOの数で、認定を受けていないNGOの方がはるかに多い。10年末時点で認定を受けたNGOの数は44.6万社だが、北 京大学中国政府創新センターの俞可平( ユークーピン)主任は未登記のNGOが少なくとも300万社あり、NGOの9割近くが未登記で活動しているとする(『京華時報』11年7月11日ネット版記事より)。 本稿で紹介するNGOの多くもNGOとしての登記をせず、税制などで不利な一般会社として運営している。登記をしないのは民間団体を管轄する民政部門に加え業務管轄部門の認可が必要だからだ。たとえば、医 療ミスの被害者や不当逮捕者の支援をする団体がNGOとして認定されるためには、それぞれ医療管轄部門や公安の認可が必要であり、認可がおりる可能性はゼロに等しい。 中国のNGO活動は、その多くがNGO登録をせず、資金難や規制の圧力を受けながら草の根の支持を受けて台頭
「Shapaley(シャパレ)」の愛称で知られるカルマさんはスイス在住のチベット人ミュージシャン&映像作家。2010年にYouTubeで発表したチベット語ラップ曲「シャパレ」が、全世界のチベット人のあいだで大ヒット、本人も「シャパレ」と呼ばれるようになりました。 チベットは1959年以来、政治的な理由で多数の難民が発生し、それから50年以上にわたり13万人以上の(第2世代も含めると数十万人を超える)人々が故郷を離れて亡命生活を送っています。シャパレさんのヒット曲は、世界中に散らばるチベット人の、特に若い世代の心をつなぐ歌のひとつになりました。日本に住むチベット人も、世界じゅうのすべてのチベット人と同じように、シャパレさんの歌でひとつに盛り上がりたい。歌を通じてチベットの「いま」を日本に伝えたい。 「シャパレ初来日コンサート」は、こんな動機で企画されました。 #ポップス #ソロシンガー #ラ
どう中国と付き合うか 反日暴動から1年、平和友好条約締結から35年 昨年来、日中関係はかつてないほど悪化している。どう中国と付き合うか。これは私たち日本人にとって、非常に重要な政治的、経済的課題だ。世界第2位の経済大国となり、地政学的にも隣国である中国と、付き合わないということは不可能だし、その選択は現実的ではない。しかし、今の両国関係を冷静に見れば見るほど、関係を改善する事は困難に思えてしまう。いかに友好的な関係を築き、両国の国益を最大化していくか。その答えを探るために、ダイヤモンド・オンラインでは、昨年の中国交正常化40年に続き、反日暴動から1年、日中平和友好条約締結35年の今、日中の歴史、外交、防衛などの専門家にインタビューと寄稿をお願いした。 バックナンバー一覧 「尖閣諸島を購入する――。」こう言ったのは石原慎太郎東京都知事(当時)。2012年4月17日未明に、米ワシントン市内で行
1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。 ⇒GML上海ホームページ、執筆者へのメール 日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男 世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。 バックナンバー一覧 急速な少子高齢化が進ん
■中国オタク「親戚の子供に部屋のフィギュア二十数体と1万元のヘッドホンを壊された。相手の親は『子供のやった事だから』で済ませようとしてくる」■ ■オタク泣かせの熊孩子事件 中国語の方言には「熊孩子」という言葉があり日本語で言うと「悪ガキ」「クソガキ」といった意味になるそうなのですが、現在中国のネットではある種のスラング的な使われ方になったりもしているそうです。 ちょっと前に起こったこの「熊孩子」に関するある事件が中国オタクの間で大きな話題になっているそうです。ありがたいことにその件に関する情報&質問をいただきましたので、今回はそれについてを。 この熊孩子事件(?)の発端は中国のSNSへの投稿で、内容について大雑把に説明しますと、 ある中国オタクの女性が家に帰ると部屋がトンデモナイ惨状になっていた。彼女がイベントで購入したり日本から取り寄せたりするなどの長年の苦労の末に集めた二十数体のフィギ
きのう大阪・北区の淀川で小学生の男の子が転落して流されましたが通りかかった中国人の男性に救助され無事でした。 この中国人の男性がきょう取材に応じ自分の体にロープを巻き付けて台風で増水した川に飛び込み男の子を救助した状況などを語りました。 きのう午後5時すぎ大阪・北区豊崎の淀川で高槻市に住む小学4年の9歳の男の子が友人2人と鉄道の写真を撮影している際に足を滑らせて川に転落し流されましたが近くに住む中国人のアルバイト厳俊さん(26)に救助され無事でした。 厳さんはきょうNHKの取材に応じ当時の状況を語りました。 厳さんは2年ほど前に来日し来年春には大阪市立大学の大学院に進学する予定で今はコンビニエンスストアでアルバイトをしています。厳さんはきのう淀川の堤防沿いをジョギング中に男の子が流されているのを見つけたということです。当時、川は台風による大雨の影響で増水し河川敷まで水があふれていましたが厳
先週の9月13日は金曜日だった。この日、中国では2つの不吉な出来事が起こり、歴史的なブラック・フライデーだ、と全土に嘆きの声が上がった。国民的人気歌手フェイ・ウォンの離婚騒ぎと、もう1つは投資家・王功権の逮捕である。 フェイ・ウォンの歌う「夢中人」は私も大好きなのだが、ここで話題にするのは中国財界のアニキと称される王功権逮捕である。これをもって「まるで文革時代……」とささやく声が一気に増えた。 習近平政権の性格についてはいまだに諸説あるのだが、「新公民運動弾圧」を容赦なく進める姿勢はまごうことなき保守派、しかも強硬な独裁者気質を備えているという確信が広がった魔の金曜日だったのだ。 習近平政権の「新公民運動弾圧」 習近平政権の「新公民運動弾圧」については日本メディアも盛んに報じているが、もう1度整理しておこう。 まず新公民運動の発起人、許志永逮捕事件について。2013年4月12日、法律家で人
平成22年9月7日に起きた尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖での中国漁船衝突事件後、中国が日本への経済制裁とみられる措置をとって約3年。ハイブリッド車(HV)のエンジンにも欠かせない資源、レアアース(希土類)の輸出規制の強化は日中双方にどのような影響を及ぼしたか。(飯田耕司、兼松康、塩原永久、本田誠、北京 矢板明夫) ◇ ■輸出66%減、代償大きく 対日経済制裁の象徴となったレアアースの事実上の禁輸。レアアース価格は急騰、日本は脱レアアースと中国依存からの脱却を迫られ、企業の投資もかさんだ。しかし、その後は供給過剰に陥り、中国のレアアース採掘業は低迷。資源物資を外交交渉のカードにした代償は、決して小さくはなかった。 中国・内モンゴル自治区の包頭市。世界最大のレアアースの技術基地を目指した広大な工業団地の入居企業は少なく、閑散としている。同市に隣接し石炭産地と
2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンが、自らの研究の成果を一般読者にもわかりやすく説明した本。文句なしに面白いです。 今まで行動経済学の本を何冊か読んできましたが、ほぼすべての理論の元ネタがこの本で本家によって解説されています。しかも、たんに数々のバイアスを紹介して啓蒙するのではなく、そのバイアスが時に有益で人間にとって必要不可欠だという確固たる視点のもとに書かれています。 ちなみに、カーネマンはノーベル経済学賞を受賞したとはいえ心理学者。この本も心理学の本で、実は経済学に興味がなくても面白く読めると思います。 この本の内容について著者のカーネマンは「結論」の部分で次のように述べています。 私は本書で二つの架空のキャラクターを導入し、二つの人種について論じ、最後に二つの自己で締めくくった。二つのキャラクターとは、速い思考をする直感的なシステム1と、遅い思考をする熟考型
このブログを読んでくださっているという著者の岡本氏に献本頂きました。ありがとうございます。 この本は改革開放以来の中国経済の発展のしくみを丁寧に分析した新書サイズの本で、ここ30年ほどの中国経済の歩みをたどることで、中国経済の成長をもたらした要因、そしてこれからの中国経済が抱える問題がわかるような内容になってます。 自分は中国の専門家でも経済学の専門家でもなく、中国経済に関しては中国関連の何冊かの新書と梶谷懐氏の『「壁と卵」の現代中国論』と『現代中国の財政金融システム』を読んだくらいなのですが、この本を読んで中国経済とこれからの中国が抱える問題についての理解がより深まりました。 この本の副題は「奇跡的発展の「原則」」ですが、その原則とは何かというと「政府の退出」です。 「政府の退出」という言葉を聞いて、「今の中国は「政府の退出」ではなくて、国と結託した国有企業が純粋な民間企業を圧迫する「国
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