東京の「大動脈」である地下鉄の安全性への関心が高まっている=東京都台東区の東京メトロ銀座線上野広小路駅で4月4日、梅村直承撮影 もしも地下鉄の中で「震度7」の地震に遭ったら−−。広大な海抜ゼロメートル地帯を抱える首都東京の地下空間に、網の目のように張り巡らされた地下鉄。巨大地震や津波、そして液状化現象に耐えられるのかを検証した。【小国綾子】 東日本大震災では仙台空港アクセス線の地下トンネルが津波で水没した。津波が東京を襲うと地下鉄はどうなるのか。ヒントとなるのが、国の中央防災会議の2009年のシミュレーションだ。 「200年に1度の大雨で荒川土手が東京都北区で決壊」と設定したところ、地下鉄の地上出入り口に高さ1メートルの止水板を設置しても、結果は「東京都市部の22路線130駅、総延長約200キロのうち、最大で17路線81駅、約121キロで改札階まで水没する」。海抜ゼロメートル地帯だけでなく