<すでに複数企業の商品に関する相談が> ついに化粧品業界全体に“飛び火”した。美白化粧品を使って肌がまだらに白くなる健康被害が出ているのはカネボウ化粧品の製品だけではなかった。厚労省によると、全国の消費生活センターにはカネボウ以外の複数の会社の商品で「白斑症状が出た」という相談がすでに10件程度寄せられている。商品との因果関係はハッキリしないとはいえ、業界は大パニックだ。 田村憲久厚労相は8日、他の化粧品メーカーにも自主点検を求める方針を明らかにした。もっとも、この対応は当たり前で、むしろ、遅すぎたくらいだ。なぜなら、美白製品の基本的なメカニズムは「どの会社でも大きく変わらない」と、すみれ皮膚科クリニックの藤田伸弘院長(皮膚科専門医)はこう言う。 「肌を『白くする』には皮膚にあるメラニンの生成抑制が欠かせません。そのため、多くの美白製品にはメラニン生成を促す『酵素チロシナーゼ』を抑え