ヨーロッパで中世に作られた手書きの写本などを紹介する企画展「はじめて観るマニュスクリプト―世界でひとつという魅力―」が、専修大学図書館本館(川崎市多摩区)で開かれている。29日まで。 同大によると、古典や聖書を羊の皮などに描き写したマニュスクリプト(西洋写本)は、15世紀半ばに活版印刷技術が発明される以前に文化普及や伝承の媒体として中心的役割を果たしていたという。同図書館が所蔵する貴重なコレクションを学生や市民に知ってもらおうと企画した。 英国の修道僧が編集した歴史書「ポリクロニコン」や、イタリアの「グレゴリオ聖歌集」など14~15世紀に作られたものを中心に写本10点を紹介。また、チョーサーの「カンタベリー物語」の複製本なども並ぶ。写本に使われる羊皮紙も展示され、実際に肌触りを楽しめる。 音声ガイドで写本の歴史や作品の解説を聞くこともできる。同図書館の担当者は「すべて手書きなので、字