動画投稿サイト「ユーチューブ」に、日本史や世界史の授業動画を投稿し、全国の受験生に人気になっている福岡県の公立高校教諭がいる。山崎圭一さん(41)=同県志免町。現役教諭が授業動画を投稿するのは珍しく、山崎さんの動画チャンネルを登録する人は約1万5千人、再生回数は700万回を超える。インターネット上で「ムンディ(ラテン語で「世界の」)先生」と呼ばれる山崎さん。「若手の社会科教諭にも、授業の参考にしてほしい」と話す。 《歴史の転換点の話をしたい。ここでは米国がどんどん繁栄し、恐慌に転落する姿を見ていきたいと思います》 1929年の世界恐慌について解説する動画。山崎さんが黒板に向かってチョークで書き込み、カメラに向かって説明する。教室のように見えるが、自宅の一室。撮影のために改装した。 山崎さんが動画を撮り始めたのは3年前。人事異動で高校を転任する際、世界史を教えていた2年の生徒から「転任後も先
アートな「ホテル」出現 世界的作家、西野さんが制作 津奈木町の海岸 旧赤崎小の備品活用 12月5日まで宿泊、観覧も [熊本県] 津奈木町の海岸にユニークなアート作品が出現した。その名も「ホテル裸島」。海上に浮かぶワンルームのホテルで、眼下には紺碧(こんぺき)の八代海が広がり、遠く天草の島々を望む。そばにある「海の上に立つ学校」として知られた廃校の旧町立赤崎小に着想を得て、世界的な現代アーティスト西野達さん(57)が制作。12月5日までの期間限定で宿泊も観覧もできる。 西野さんは東京とドイツ・ベルリンを拠点に活動。都市を舞台に、屋外の彫像などを取り込んだ作品で知られる。近年は美術展シンガポール・ビエンナーレに出品した、観光名所の「マーライオン像」を仮設の壁で囲み、ホテルとして営業した作品で注目を集めた。 ホテル裸島は、町立つなぎ美術館が著名アーティストを招いて取り組む住民参画型プロジェクトの
“お化けカボチャ”に集まるニホンザル(福岡市動物園提供)写真を見るレッサーパンダ(福岡市動物園提供)写真を見るマレーグマ(福岡市動物園提供)写真を見る 動物もハロウィーンが楽しみ! 福岡市動物園(中央区)は27~29日、飼育員特製の“お化けカボチャ”を動物たちにプレゼントする。皮を顔の形に削った大型のカボチャをかじるニホンザルやマレーグマのユーモラスな姿が人気のイベントだ。 今年で4回目。カボチャは大きいもので直径約50センチ、重さ10キロになるという。プレゼントする動物とスケジュールは次の通り。午前9時半=ツキノワグマ▽10時半=ニホンザル▽11時=ヤマアラシ(27、28日のみ。29日はレッサーパンダ)▽11時半=マレーグマ▽午後1時半=カバ。 動物園中央食堂は31日まで、ハロウィーンにちなんだ特別メニューを販売中。カボチャのコロッケやスープ(各250円)のほか、かぼちゃのタルトとロール
トイレの扉のマーク。ワンピースを着た男性(左端)やズボンをはいた女性(右端)をイメージしたイラストが並ぶ写真を見る図書館の完成予想模型と馬詰菜央さん(中央)、佐藤俊郎社長(右)、共に設計を担当した「キャディスと風建築工房」の田中康裕さん写真を見る 「男は仕事、女は家庭」といった社会的につくられた性「ジェンダー」に関する書籍や資料約4万点を収蔵する図書館が11月、名古屋大東山キャンパス(名古屋市)に開館する。設計したのは福岡市南区の設計会社「環境デザイン機構」の馬詰(うまづめ)菜央さん(30)ら。トイレのサインやカフェの椅子など、随所に男女の性差について考えさせるデザインを施した。馬詰さんは「問題提起の場となれば」と話している。 図書館の名称は「名古屋大学ジェンダー・リサーチ・ライブラリ(GRL)」で、2階建て、延べ床面積約840平方メートル。11月1日の開館予定で、市民や他大学の学生にも開
熊本地震前に熊本城の石垣を部分ごとに撮影した4枚の写真。崩落した石垣の復元に生かされる(凸版印刷提供)写真を見る 熊本大は3日、熊本地震で崩落した熊本城の石垣の早期復旧へ向けて、凸版印刷(東京)が地震前に撮影していた4万点を超す石垣や櫓(やぐら)などのデジタル写真を活用する研究が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の本年度の支援事業に採択されたと発表した。研究成果は「一本足」状態の石垣に支えられて倒壊を免れた飯田丸五階櫓などの復元にも生かす。 熊本市によると、国特別史跡の熊本城は文化財としての価値を守るため、崩れた石垣を元通りの位置に戻す必要がある。研究は、熊本大工学部の上瀧剛助教(37)が開発した「石垣照合システム」も活用。崩落した石の写真の輪郭と、凸版印刷が保有する崩落前の石垣の写真を照合することで元の位置を推定する。 両者は5月、熊本城などの文化財復旧支援に関する連携協定を締結
貴重な史料が福岡空港から消えた。福岡から朝鮮半島へ出撃する米軍機の間近に降り立つ日本の民間機-。国内線の喫茶店にあった壁画が3カ月前、ターミナル全面改修で撤去を余儀なくされた。 外食大手ロイヤルホールディングス創業者が喫茶営業を始めた1951年当時の空港を、米国人画家が描いた作品。空港が米軍板付基地だったことを知る市民は減り、今なお敷地の一画に米軍基地が残ると知る人はさらに少ない。 今夏、米国で国防総省幹部と会った際、板付基地の現況を詳しく知っていることに驚いた。倉庫と小さな駐機場があること、職員3人が働いていること…。そして「地理的に重要な位置にあり、今後も基地能力を確保する。有事には福岡空港が作戦拠点になり得る」とさらりと言った。 壁画は今、同社の研修所で保管されている。アジアの玄関口の空を軍用機が飛び交う光景が再び訪れぬよう、目を凝らしたい。 (坂本信博) =2017/09/04付
鹿児島大(前田芳實学長)は31日、学内施設の維持費を捻出するため、図書館や体育館など35施設の命名権(ネーミングライツ)や学内の広告パネルのスポンサー募集を始めた。年1億円の収入を目指す。国立大が大学を挙げて広告主を募るのは珍しいという。 命名権の対象は、鹿児島市内の4キャンパスにある講義、研究棟を除いた施設で、売店や飲食スペースを備える学習交流プラザや、学生以外の利用もある中央図書館、動物病院など。価格は施設で異なり、年間20万円から。広告パネルは1カ月1万~3万円という。 同大の施設は318棟あり、一部は築50年を超える。水道管の腐食対策、空調更新など半数で改修が必要だが、国の交付金削減で維持管理費は10年前より2割減った。地方大学は同じ悩みを抱え、佐賀大(佐賀市)は学内美術館の命名権のスポンサーを募っている。 前田学長は同日の記者会見で「施設や設備の老朽化で教育研究に支障を来し
元寇防塁とみられる遺構が見つかった場所(手前)。コンクリートの建物右側の砂地で「何らかの形跡」が出た=福岡市東区の九州大箱崎キャンパス 写真を見る 写真を見る 福岡市が九州大箱崎キャンパス(東区)の跡地に計画している道路予定地に、鎌倉時代の元寇(げんこう)防塁跡がある可能性が出てきた。九大が昨年キャンパス内で発見した防塁とみられる遺構北側を調査したところ、道路予定地のそばにも「何らかの形跡」があることが判明した。元寇防塁跡と確定すれば国史跡に指定されるのは確実で、道路計画は変更を迫られる可能性もある。 市はキャンパス跡地に、国道3号に通じる道路などを2本建設する。2022年度の完成を目指し、既に都市計画決定を終えて本年度、測量に着手する見通しだ。 九大が中央図書館南側に防塁跡とみられる遺構を発見したと発表したのは昨年9月。市がこの道路計画を明らかにした1カ月後のことだった。南北方向約1
2千人以上の死傷者を出した「福岡大空襲」(1945年6月19日)から72年の節目を前に、福岡市早良区の市博物館で13日、企画展「戦争とわたしたちのくらし26」が始まった。26年目となる今年のテーマは「防空訓練」。担当学芸員の野島義敬さん(33)は「当時の日常を通じて、戦争と平和についてもう一度考えてもらいたい」と話す。 赤い防毒マスクのイラストが描かれた「国民防空展」のポスターや、警報伝達訓練の様子を記した防空日誌、バケツを使った放水訓練の写真…。約50点の展示物は、解説文を最小限に抑え、戦時の暮らしや価値観がにじむよう心掛けた。「多くの人に立ち寄ってもらいたい」と、入り口から見える部分には、動物たちが空襲で避難する場面を描いた幼児向けの紙芝居や、企業の防空訓練の映像などを配置し、視覚に訴える。 72年前、福博の街は焦土と化した。「だからといって『防空訓練は意味がなかったね』では、なぜ
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