2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前に、トイレメーカーの関係者が模索していることがあります。男性も女性も、そしてLGBTの人たちも気兼ねなく利用できるトイレの開発です。1964年の東京五輪でも大きく変貌した日本のトイレ、その歴史と最前線です。 「LGBTの社員が入れるトイレがほしい」 「利用者が多いフロアにLGBTの人に配慮したトイレを作りたい」 性的マイノリティーを示す「LGBT」が注目される今、東京オリンピックに向けて都心部でホテルや商業施設などの再開発を進めているディベロッパーなどから、メーカーにこうした声が相次いで寄せられています。 これを受けて、北九州市にある住宅設備機器メーカー「TOTO」では、専門のプロジェクトチームを設置、新しいトイレの在り方を検討してきました。 はじめに行ったのは当事者たちからの聞き取り。そこからは「からだ」の性と「こころ」の性が違うトランスジ