日本で毎年生まれる新語は圧倒的に名詞が多い。「イクメン」「スマホ」「どや顔」など、記憶に新しい新語はすべて名詞である。 だが、他の品詞でも新語が生まれないわけではない。たとえば2つ以上の文章をつなぐ働きをもつ、少数派の接続詞。これだって新語が生まれるときがある。接続詞がどれだけ少ないかというと、総項目数90,320語の『新選国語辞典』第9版には収録語の品詞別分類が示されているのだが、そのうち接続詞はわずか97語しかない(もちろん日本語の接続詞の数がこれですべてということではない)。 このような新しい接続詞と呼べる語に、「今日は帰りが遅くなった。なので、夕飯は簡単にすませた」などと使われる「なので」がある。 実はこの「なので」を、本コラムの第97回で使用したところ、読者の方から違和感があるというご指摘をいただいた。私自身は違和感というほどではないのだが、主にくだけた言い方をしたいときに